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デート
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勉強は兄さんがいないと
やることがなくてやってるだけ
っていった方が正解に近いし、
料理も掃除も全部他にする事が
思いつかないからやってるに過ぎない。
それもこれも兄さんと
約束したからって理由だから。
「ねねね、石川君。
てことは特に日曜用事ないんだよね?
あのね、遊園地のチケもらったんだけど
一緒に行かない?」
遊園地?ってあのTVとかでCMしたり
凄い楽しいとかいう噂の遊園地?
……一度も行ったことがない。
「行ってみたい……かな」
「ホントに?やったー!!じゃ来週ね!」
チケットを手に押し込められて
小野さんはプリントごと猛ダッシュで
職員室に駆け込んでいってしまった。
「へぇぇ、デートか」
「そんなんじゃないですよ。
クラスメートの女子に
誘われたから行くことになっただけです」
「一般的にそれデートなんだって」
「そうなんですか?でも」
「チケット眺めたりしてまんざらでも
なさげじゃん。可愛いのか?その子」
「えっ?いやその、どうなんでしょう」
「なんだ、その反応」
小野さんがどうのっていうより
行く場所の方ばかりに気を取られていたし。
「の割に、楽しみで仕方ないって
顔してるくせに」
勿論、それは否定しない。
だって行ったことないから
本音を言うと遊園地という場所に
昔から物凄く憧れがあった。
家族と行ったと話すクラスメートの
楽しそうな顔を見る度
どれだけ羨ましかったか。
小さい頃からの夢だったから今から行くことを
ワクワクしてる気持ちが抑えきれないでいる。
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