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出会い 4
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「あ、えと、『心房細動』ですか?あ、ありがとうございますっ。」
僕は椅子から立ち上がって頭を下げた。
「わざわざ立たなくていいですよ。はい、座って。」
両肩を掴まれ、座らされる。
「難しい文献を読んでるんですね。通訳士さん?」
通訳士ならダメすぎるだろ・・・
「いえ、通訳士ではないんです。ちょっと仕事に必要で独学で調べてるんですよ。でも単語が分からないから、全然進まないんですけどね。」
ヘラっと笑いながら答える。
「!!」
「貴方は外国語にお詳しいんですね。」
「え、ええ。仕事柄、ですね。・・じゃあ、頑張って下さいね。」
「はいっ。ありがとうございましたっ。」
そうしてイケメンは颯爽と去って行った。
な、何だったんだ。
まぁ、助かったけど。
ゼウスが大人しかったから、悪い人じゃないんだろうな。
「よし、今日はこれぐらいかな。」
ひとりごちると、ムクッとゼウスが起き上がった。
タイミングばっちり!
息ぴったり!
「偉いな、ゼウス。行くぞ。」
そうしてまた自転車で散歩の続きを楽しんだ。
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