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「…裁かれる事です」
私がゼウダーに、彼に望むものは…。
この時代でしか得られない特別な物。
『馬鹿な話だ』と言われようと、私は曲げるつもりはありません。
ゼウダーの手で裁かれなきゃ意味を成さないのですよ。
「私の罪は、例え神王である貴方でも裁く事は許されません。彼が戸惑いを抱こうが、この際…どうでも良いのです…」
「随分、身勝手だな…」
「そうでしょうか?」
「…」
眉間に皺を寄せるクラエル王は私を見据える。
「身勝手…。確かに一言で言えば、そうなるのかも知れません。事実、私は十分に身勝手な行動を取ってきた身。今更…咎められる必要もないです。ただ、その一瞬たりと…思う気持ちには嘘はない…」
嘘は存在しないのです。
「最後は…愛する者の手で逝けるなら…」
最高の祝福…。
贅沢な裁きだと。
心から思えるんです。
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