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3ー6
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神と魔族の闘いまでは幽閉だと定められて数日しか経っていない中で行く場所は限られている。
自らの命を無駄にする程、父親も馬鹿じゃない。ハヅキは目を瞑り、短い溜め息を吐く。
「父様にも困ったものですね…」
「ハヅキ…」
「これでは、天神界に赴いた時…母様に合わす顔がありません…」
優しく拭きながら溢す。
「ハヅキ…あの…」
「何ですか?」
「すまない…」
セリデュクは顔を上げる事なく、彼の腰に両手を回す。
「はぁぁ…セリデュク様が何に対して謝っているか知りませんが。僕は別に怒っていませんよ!」
くいっとセリデュクの顔を上げる。
紅金色の双眸が微かに戸惑いを表しているのをハヅキは見た。
自分の所に来るまで不安で仕方なかったのだろう。どう顔を合わそうか、悩んでいたに違いない。話す声が若干震えていたのは怒られるのを想定していたからだと捉えて間違ってはいないだろう。
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