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3ー13
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【クラエルside】
長年と隠してきた地下室にウリエルを連れて来た。俺が幼い頃に壊れた父親が連れて来たのが始まりだったりする。
古代の道具があるのは、趣味の一貫として保管した。
何せ、無き“クラエティア”が使っていた道具もあるからだ。さき程、ウリエルが触れていたのは…その一つ。
俺は、奥の部屋に続く道へ彼を促す。
弟であるギリセすら通した事のない場所。
「――…誰ですか」
不意に呟かれた科白。
彼は大きく開かれた瞳は、驚きを隠し切れていない。
「秘密…」
人差し指を口元に持っていった俺を凝視する。
『誰ですか』と聞かれても応えきれないのが正直な気持ち。氷漬けにされて長い時間を眠ってきた。
歴史と共に…。
長い孤独を味わってきた。
どうしても、無くす訳にはいかない存在だと、もう一人の自分が訴えた。
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