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「話はこれで終わりですか?」
「…、あぁ、そうだね。」
「急に"話がある"だなんて言うから、ちょっと緊張しちゃいましたよ。」
クスクスと、おかしそうに笑う僕。
「ごめんね、君のことを少しでも知りたくて。」
「えっ?その言い方、僕、期待しちゃいますよ?」
悪戯っ子のように目を輝かせて園田彰の顔を覗き込んだら、
「俺も期待してるよ、雪。」
…話の噛み合わない断面を見せられた気がした。
「では、僕はこれで。」
そう言って、俺の髪をさらさらと触っていた彼から離れると、俺は机に置いたプリントの束を持ちあげた。
「生徒会の仕事、一緒にがんばろうね?」
生徒会室のドアを開けた俺に、園田彰はそう声をかけた。
振り返った俺は、またあのぞくりとする目に見つられて。
「はい、がんばりましょう。」となんとか声を返したのだけれど、
"一緒に"がんばるという意味を、ちゃんと理解したのはそれから少し後だった。
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