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美味しそうなにおいがして、俺は目を覚ました。
「ん"………」
「あ、起きた?おはよう」
何事もなかったかのように笑いかけてくるこいつに殺意が湧いたのは当然だと思う。
「ごめんってば唯一くん………ね、許して?」
「許して?じゃねーよ誰が許すかよ!腰は激痛だし体はだるいし昨日はめちゃめちゃ盛りやがってもう散々だっての!もうお前とぜってー話さねぇ!」
「…ふぅん………そういうこと言っていいの?」
こいつの目が変わったと感じた時にはもう遅く、俺は押し倒されていた。
「ちょ、ちょちょちょ………っまじキツイってやめろやめろやめろ!!」
「じゃあ、僕と連絡取り合うよね?」
「取る取る!取るから!!もうこれ以上やられたら俺まじ干からびるんでやめてください…………」
「ふふ、かーわいー…………っと危ない危ない。」
うわ、今こいつ一瞬獰猛な獣みたいな目してた……
「まぁ唯一くんは僕に恥ずかしい写真取られてるから逆らったりはしないよね?」
ニコニコしながら言外に脅してくるが俺は内心にやりとする。
残念でしたぁー痴漢の時の写真ならハッキングしてもう消したんだよばぁーーかあははははははは!
心の中で超笑っていると仁はニコニコとした顔を崩さず言い放つ。
「なぜか唯一くんを痴漢した時の写真が消えてたから、昨日のすごく乱れてた唯一くんを新しく撮ったんだけどね」
その言葉に俺はカチーンと固まる。
そういえばこいつ目が笑ってねぇ………
「あ、僕も一応機械はできる方でね。その写真を消そうとしたら自動的にネットにあがる仕組みになってるから気をつけてね?」
こぇええええええ!!こいつ俺より情報屋向いてんじゃねえ!?
「わ、わかってるよそんなことするはずないだろアハハハハハ…………」
「だよねぇ?唯一くんが写真消すとかそんなことしてないよねぇ?ふふふ」
「お、おおおおうモチロンデス…………アハハハハ」
って二人でなんか笑い合ってたけどさ………けどさ、あのさ、……………
「……そろそろどいてくんねぇ…?」
さっきから押し倒された体制のまま男ふたりで微笑み合ってたとかおかしな構図になってましたけど!?
「んー…………この状況かなり美味しいんだけどなぁ…………」
っていやいやいやいや連絡取るからどいてって話してたよね!?
俺ちゃんと取るって言ったよね!?
「ちょっとだけ……味見するぐらいなら良いかな」
そう言って手をすうっとお腹から下に這わせていくこいつに俺は顔面蒼白になる。
こいつどんだけ性欲強いんだよ!!
「や、やめ……………っ!!」
本気で俺死ぬかもと思ったその瞬間、ばかでかい音で俺の腹が鳴った。
「……ぷっ、あはははははは!ごめんごめん、唯一くんそういえば朝ごはんまだだったね、食べようか」
爆笑しながら仁はどいてくれた。
顔から火が出そうなほど恥ずかしかったが、この時ばかりは腹の虫に感謝した。
「てかお前帰るとこあんの?」
会ったとき金が無いやらなんやら話していたのを思い出し、俺は朝ごはんを咀嚼しながら訊く。
「あるよ?」
平然と返す仁に俺はピキッと青筋が立つ。
あんのかよ!!何でうち来てたんだよ!!
「唯一くんの妹ちゃんが合宿って聞いたからね。二人きりになれるチャンスだと思って。唯一くん優しいから僕が家も金もないって知ったら泊めてくれるでしょ?」
あぁそうだこいつストーカーだった………しかも計画犯かよ!こいつ大分計算高くね!?
「奈々ちゃん、今日の夜帰ってくるんでしょ?僕の痕跡あったら奈々ちゃん発狂しそうだから今から片付けようか」
「え、なんで発狂すんの?」
「ふふ、唯一くんは知らないでいいよ。あ、食べ終わった?僕持っていくよ」
「いや、いい自分で洗う」
「そう?じゃあ僕は荷物まとめてくるね」
そう言って仁は2階に消えてった。
しばらくしてから俺は流されたことに気付く。
俺…………チョロくね?
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