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初めての合奏
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あれから約2週間後……
今日は今年初めての合奏。
俺は、合奏が好きだ。
みんなで音を合わせて、重ねて、
美しい1つの音色を作り上げる。
それが、すごく、神秘的で、美しいことに思える。
ちなみに俺らの合奏団の指揮を振るのは、
社会科(世界史)教師で、この弦楽部の顧問で、
楽器をこよなく愛する、
杉谷 智久(スギヤ トモヒサ)先生 (27)
黒縁眼鏡しててかっこよさげな先生。
見るからにしてドSっぽい。
そしてあだ名は……
「あ、ともっちー!」
「ともっち先生こんちはー!」
「うるせぇお前ら。あだ名で呼ぶなし。」
怒ってるけど笑ってるともっち先生。
何気にみんなから大人気!
だけどこの先生すごいんです……!
指揮できるし、なんとなんと、
バイオリン、ヴィオラ、チェロ、
3つの楽器が弾ける!
本業はチェロらしいが……
「おら、さっさとやんぞ。時間ないんだから。
おい美哉。チューニング。」
「はーい」
さて、このメンバーで初めての合奏。
うまくいくのかな?
「「「ありがとうございました。」」」
「……疲れた…」
今日の先生はいつになくスパルタだった。
あまり1年生が弾けてないってのもあるけど、
今日は……
「ともっち先生…今日のは厳しすぎだよ……」
「あ?コンマスがこんなんでへばってて
いいわけねーだろー?
お前は去年も学祭出てんだから、
ちゃんとやれよー?」
「はーい……」
「あ、あと……」
「…なんですかー?」
「美哉と、朔弥と、あと、神楽?だっけ?
ちょっと準備室こい。」
……嫌な予感がする。
俺と神楽くんと、あと、1人。
諏訪部 朔弥(スワベ サクヤ)はチェロのパートリーダー。
気さくで話しやすいから、親しみやすくて、
すごいチェロに熱心な子。
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