アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
友達だよね?
-
俺の足は手当てが早かったおかげで4,5日で完治すると言われた
でも・・・・・・・・
「・・・・・・・・・・・・・・・」
あれから翔と話をしていない
俺と翔は怪我が治るまで学校を休む事になった
でも、翔は俺が病院から帰って来ても部屋から出て来なかった
食事の時間になっても出て来ない
「大丈夫だよ」
「でも」
「これからは約束さえ守ればね」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
知らなかったと言えばそれまでだけど、俺は約束を破ったんだ
「だからそんな顔しないの」
「・・・・・・・・・・・うん」
結局その日は翔と話す事が出来ないまま自分の部屋に戻る事になった
このまま翔が許してくれなかったらどうしよう
と言うか、ここにはいられないよね
どうしよう・・・・
眠れないよ
この屋敷を出て行くと言う事は、学校も辞めなければいけないって事だよね
高校中退でも働けるところあるかな
「はぁ・・・・・・」
ずっとそんな事ばかり考えているせいでなかなか眠れなかった
翔の気持ちもわかるけど・・・・・・燕羽の気持ちもわかる
燕羽が部屋に戻ったのを確認して翔の部屋に向かう事にした
「翔」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「いるのなら返事ぐらいしようよ」
「・・・・・・・・・・・・何?」
「入るよ」
「入ってから言うな」
「ふふっ」
「ったく」
翔も元気がない
その気持ちは痛い程わかるから辛いな
「燕羽の足は4,5日で完治するって」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「心配なくせに」
「何の為に今まであいつの前では普通の跳び方をしていたと思うんだ」
「そうだよね」
「わかるか?俺にとって辛い跳び方は普通に跳ぶ事なんだ・・・・・・なのに」
「わかるよ、翔はすごく頑張り屋さん」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・でもさ・・・・・俺はあいつを利用しているだけなのかもね」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「別に大会なんて関係なくさっさとあいつを殺してしまえばいいんだ」
「ホントにそう思ってるの?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「そう思っていたのなら、最初からそうしてるよね・・・・・・翔は殺し屋にはなれない」
「どうして?」
「迷いが多すぎるから」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「一緒に居たかったんじゃないの?」
「わからない」
「燕羽は翔を理解出来る子だと思うけどな」
「何だよそれ」
「翔は怪我をして和海と知り合ってから1年間俺を遠ざけていたじゃない・・・・・でも燕羽は他人なのにすぐ仲良くなった」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「違う?」
「それは・・・・・・でも・・・・・」
「卑屈になりすぎじゃないかな?考えている事も含めて」
「卑屈になんか」
「いいの?このままでは燕羽を失ってしまうよ?」
「えっ・・・」
「だってそうでしょ?翔が許さないのならここにはいられないと考えるのが普通だしね」
「・・・・・・・・・・・・・別に、許さないとは言っていない、ただ・・・・・あいつは馬鹿だから心配なんだよ」
「もう約束は破らないと思うな・・・・信じてあげたら?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「今頃屋敷を出て行く準備をしているかも」
「・・・・・・・・・・・・・楓のお節介!」
「ふふっ」
まぁ、こんな感じかな
翔には唯一の友達だから大切にして欲しい
部屋を出て行った翔を見つめ、微笑んだ
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
91 / 307