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どうする?
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何となく気に入ってた懲罰房から部屋に戻された
俺はこじんまりしている方が好きだったんだけどね・・・
「あっ、楓~!おかえりっ」
「・・・・・・・・ただいまと言うべき?」
「うんうん、そうだよ!辛かったでしょ?体とか大丈夫?」
「うん、全然平気」
「そか、よかった」
燕羽の元気は空元気ってやつかな
何となくそう感じた
「・・・・・・・・・・・・・・」
翔達は無視ね
今日はたくさんのベリーが乗っているケーキ
ブルーベリーとラズベリーとストロベリー・・・あとは何だっけ?
すごく綺麗なケーキだけど、俺は酸っぱいベリーとか苦手だから興味ないかも
何だか翔の居る場所だけ優雅な部屋に見えてしまう
ケーキを食べている翔を見つめ、視線をすぐに逸らした
綺麗なベッドに座り、小さな窓からぼんやり空を見つめた
あれは夢だったのか?
それとも現実?
何だかよくわからない
夢だとしたら、俺は相当欲求不満って事かもね
そんな事を考えていると、氷龍に肩を叩かれた
「ぼんやりしてどうした?一人暮らしが長すぎたのか?」
「なかなかよかったよ」
「そうか・・・・・昔ならみんな1日で狂ってしまう場所だったのにな」
「そう」
そんな場所だったんだ
でも、確かに汚かったし薄暗くて湿っぽいところだったかも
「そうだ・・・燕羽の面倒を見てくれてありがとう」
「いや」
「・・・・・・・・・・・・何かあった?」
「大した事ではない・・・凍傷を起こした指の手当てを手伝わせただけだが、あいつには少しショックだったらしい」
「凍傷?」
「そいつはもうここにはいないけどね」
「そうなの?」
「事情があって別の房に移されたんだ」
「成程」
繭に尋ねれば教えてくれそうだけど気になるような話じゃないし、どうでもいいね
「そうだ・・・俺、仕事変わったらしい」
「へぇ」
「だからこれからも燕羽をお願いね」
「それはいいけど・・・・」
「何?」
「いや、どんな仕事に?」
「よくわからないけど、看守の制服のクリーニングとか言われた」
「初めて聞く仕事だな」
「そうなの?」
「ああ、そっち関係の仕事は違った意味でみんな嫌がるから」
「ん?」
「ここにいる奴らの汚い服をまとめて洗濯する仕事しかないしね」
「それは嫌かも」
「だろ?」
でも、それならもう少し綺麗になっててもいいと思うのに変なの
「洗濯と言っても洗剤は安いし、洗い方も雑だし綺麗にはならないから同じだけどな」
「成程」
「綺麗好きな奴らは自分で洗濯してるし」
「氷龍も?」
「俺は洗濯好きな奴にやらせている」
「うわーー」
「強制じゃない、やりたいと言うからだ」
「・・・・・・・・・・・・へぇ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・何だその目は」
「別に・・・」
そんな人間もいるんだ
水は氷のように冷たいのにね
と言う事は、翔もかな?
いつも綺麗な服を着ているし
「あのさ」
「何だ」
「ちなみに、あの二人は?」
「さぁな」
氷龍にもわからない事があるのかな
それとも、知ってても教えてくれないとか?
そして、ケーキを食べ終わった翔が指を舐めながらやっと俺の方を見た
でも、すぐに視線を逸らしてしまった
やはりあれは夢だったのかな?
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