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意外な展開
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目を覚ましたのはお昼過ぎ
幻月はキッチンにいて何かを作っていた
「おはよう、目が覚めたか?」
「うん」
「食事の前にシャワー浴びて来い」
「わかった」
夢ではなかった
それが嬉しいと感じた
だって体には幻月の痕が残っていたから
昨日と同じようにシャワーを浴びていると、また中から幻月のものが流れて来た
でも、今日は嬉しい
急いでシャワーを浴びて、キッチンにいる幻月に抱きついた
「おっと!危ないぞ」
「ごめん」
「お昼はパスタにしたから」
「うん、美味しそう」
その後、二人でパスタを食べてソファーで話をした
「俺、考えたんだけどさ」
「うん」
「お前、今日からここに住め」
「・・・・・・・・・・えっ?」
「嫌か?」
嬉しい
ずっと一緒に居られるんだ
「ううん、嬉しい」
「よかった・・・・・もう家には帰るなよ」
「うん」
「着替えは誰もいない時に取りに行こう」
「夕方まで誰もいないよ」
「じゃ、今から行くか?」
「いいの?」
「当たり前だ」
「ありがとう」
この時間なら二人共いないはず
そのまま二人で家を出て俺の家に向かった
「ちょ!でかすぎ!!」
「空き箱だよ」
「まじか・・・・・」
「車はないから誰も居ないはず」
「そうか、でも何かあったらすぐに電話しろよ」
「うん」
「鳴らすだけでもいいから」
「わかった、すぐ戻る」
「ああ」
携帯の番号はさっきお互い教えあった
携帯をポケットに入れて、玄関のドアを開けて中を確認した
やはり誰もいない
でも、リビングは荒れていた
あいつが暴れたんだろう
どうでもいいね
急いで自分の部屋に行き、着替えをバックに詰め込んだ
思い出の品なんて何も無い
こんな家、二度と帰らない
「そうだ・・・・・」
どうせなら全部酒を割ってやる
クソ高いブランデーを全部床に叩き付けた
アルコールの匂いが充満して吐きそうだ
そのまま急いで家を出て車に戻った
「大丈夫だったか?」
「うん」
「と言うか、酒臭いな」
「あはっ、あいつの酒を全部割ってきた」
「成程、じゃ帰ろう」
「うん」
「でも、その前に買い物な」
「買い物?」
「色々とね」
「わかった」
何を買うのかと思ったら・・・・・・・
「可愛いな~」
「まさか俺に着せるつもりじゃないよね?」
「可愛いだろ?ひよこパジャマ」
「と言うか、着ぐるみ!」
「可愛いのに・・・・」
「・・・・・・・・・・・じゃ、それでいいよ」
「そうか!」
めちゃくちゃ嬉しそうだし・・・・・
その後もひよこ柄の雑貨を買ってもらった
「大体こんな感じかな」
「たくさん買ったね」
「だな~」
茶碗や箸、スプーンにフォーク、タオルにバスタオル
全てひよこ柄
「じゃ、帰ろうか」
「うん」
でも楽しかった
買い物とか初めてだしね
家に着いて、ココアを飲みながら今度は幻月の話を聞いた
「ドイツはどうだった?」
「いい勉強になったよ」
「そうなんだ」
「そうそう、空港でさ」
「うん」
「ヨロヨロしながら掃除をしている人が居て」
「おじいさん?」
「そう思ったら若い子でさ」
「へぇ」
「今にも倒れそうでヒヤヒヤした」
「そうなんだ」
「女の子か男の子かはわからなかったけど、繭!って何度も怒られてたから覚えてしまったし・・・・大丈夫だったかな」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
「翔?」
「その子っていくつぐらい?」
「若かったな・・・バイトにしては時間が時間だし学校とか行ってるのかな」
「どんな顔?」
「顔か・・・・・髪がボブっぽくて後は・・・・そうそう!手の甲に痣があったな・・・でもとにかく暗い顔をしていて」
「・・・・・・・・・・・・・・・・痣」
「どうした?」
「俺の弟も繭って言うんだ、そして手の甲に生まれつきの痣が」
「えっ?」
「どこの空港?」
「だったら今から行こう」
「えっ?」
「捜しているんだろ?」
「うん」
「行くぞ」
「わかった」
繭であって欲しい
一人になって仕事をしていたのなら、連れて帰りたい
「もし、弟なら連れて来るか?」
「えっ?」
「翔の様子を見ていればわかるさ・・・・理由は車の中で聞くよ」
「うん、ありがとう」
繭・・・・
繭であって欲しい
神様
お願い
俺に繭を返して下さい
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