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今更だろ
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「あーーー、面倒臭い」
教えられた店まではやって来たけど、遅れて入るのは嫌だな
でも、ここで立っている訳にも行かないし
仕方なく店のドアを開けて、店内を見渡した
「もしかして幻月君?」
「ん?」
「私、舞・・・・覚えてないかな?」
「舞ちゃん・・・・ああっ、久しぶり」
「よかったー!」
ごめん、実は覚えていない
「私もさっき来たばかりなんだ、行こう」
「うん」
誰だっけ・・・・舞・・・舞・・・・・・思い出せない
「また会えて嬉しいな」
「だな」
誰だ・・・・
「私、転校して始めて声を掛けてくれた人が幻月くんだったんだよ」
転校生・・・・あっ!
思い出した・・・・けど、その時は太っててどちらかと言えば暗い感じの子だったような
「痩せたでしょ?」
「えっ?」
「高校の時、病気で一気に痩せたんだ」
「病気?」
「心のね」
「そっか、今は?」
「もう大丈夫」
「そうか、よかったな」
「幻月君は昔と変わらないね」
「そうかな?」
「うん、だから嬉しい」
特に嫌いでもなかったし、いつも一人でいたから声をよくかけていたのを思い出した
「私、変わった?」
「そうだな・・・・変わったかも」
「実はね、整形したんだ」
「えっ・・・・」
「目が二重になったでしょ?」
「そうだな」
覚えていないけど・・・と言うかそういうのって話すものなのか?
「あと、顎も削った」
「痛そうだな」
何となく昔の顔を思い出した
「でもね、整形しないほうがよかった」
「どうして?」
「人が信じられなくなって・・・・・男の人は可愛い子が好きなんでしょ?」
「それはどうかな」
「でも、ブスよりはいいでしょ?」
「あーーー、ん~~」
「高校を卒業するまで恋人とかいなかった・・・・好きな人はいたから勇気を出して告白したら、その人は笑いながらブスは嫌いって・・・・」
「そっか」
「だから整形して高校の同窓会に行ったんだ」
「うん」
と言うか・・・いつまで立ち止まってるんだろう
別にいいけど疲れてきた
「そしたらその彼がね、付き合ってもいいぞって・・・・馬鹿みたい」
「だな」
「みんな顔しか見ていないのよ・・・・・」
「でも、いつか心も見てくれる人が現れるんじゃないかな」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・幻月君は昔から私の心を見てくれていたよね」
「クラスメイトだしな」
「すごく嬉しかった・・・・・だから今日来ればもしかして会えるかもって」
「うん」
「幻月君はもう結婚とかは」
「してないよ」
「そうなんだ」
「とにかく行こうか」
「うん」
漸く歩き出し、みんなのいる部屋に向かった
相変わらず騒がしいやつらで安心した
大体の名前は覚えているけど、結婚して子供もいるやつもいて驚いた
でも、何だか懐かしいな
昔がそのまま戻ってきたようだ
「幻月、この後2次会行くだろ?」
「ん~」
「せっかく集まったんだし行こうぜ」
「じゃ、少しだけ」
「決まりな!」
はぁ・・・・
でも、あの二人は仲良く寝ているだろう
「そう言えばさ、あげパン見たか?」
そのあだ名を聞いて鮮明に思い出した
「おいおい、そのあだ名は止めろ」
「だってさ、昔はあげパンみたいに顔がテカテカ光ってたし体型もさ」
「いい大人が何言ってんだ、失礼だろ」
「驚いたよな~、めちゃ可愛くなってるし・・・・彼氏は居ないとか言ってたけど、俺無視されたし」
「そりゃね」
「あだ名で呼んだのがまずかったな~」
「馬鹿だな」
「2次会来るかなーお持ち帰りしたいな」
「邪念が多すぎだ」
「来るかな、おい聞いて来てくれよ」
「何で!」
「いいじゃん!昔からお前だけが仲良くしてたしさ」
「・・・・・・・・・・・・・・はぁ」
「頼むっ!」
「わかったよ」
「サンキュー!」
面倒臭い事を押し付けられたな
どこにいるんだろ
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
女は怖いな
可愛くなった舞ちゃんをみんなで無視してるし
でも、その舞ちゃんは男に囲まれてるけど
「あっ、どうしたの?」
「舞ちゃんは2次会どうする?」
「えっ・・・幻月君は?」
「俺は行くけど」
「じゃ、行こうかな」
「わかった」
そして昔と同じメンバーの女子チームに呼ばれた
「幻月」
「何だよ」
「何誘ってんのよ」
「は?いや、河合が誘えって」
「もう!ウザッ!!河合死ね!」
「あのさ・・・・いい大人が何怖い事言ってんだ」
「舞もまじウザい・・・あの勝ち誇ったような顔!クラスの男共はどうしようもないわね」
「まぁまぁ、そんなに怒るなって」
「もう!」
女は怖いな
と言うかこの集まりは同窓会であって合コンじゃないだろ
「幻月君、何か飲む?」
「来た!幻月はこっちで飲みなさいよ」
「あのな~」
「どうしたの?はいビールでいい?」
「いらないわよ!幻月は私達と飲んでるんだから」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
「仲良くしろよ」
「いいから飲め!」
「はぁ・・・・・ごめんね、舞ちゃん」
「ううん、気にしないで」
酒癖悪いな・・・・・
しかも昔は可愛かったのに、今は贅肉が・・・・まるではにわだ
こうして同窓会は2次会にもつれ込み、女の子達は更にヒートアップして行った
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