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2次会は小さなバーを貸しきったらしい
人数も半分になったし丁度いいかもな
「幻月君」
「舞ちゃん、どうした?」
「一緒に飲みたいなって」
「そっか」
「うん」
隣に座る舞ちゃんを見ていたはにわ・・・いや名前何だっけ?
なんでもいいや、そいつがやって来た
「幻月、こっちで飲もうよ」
「えっ・・・」
「美沙覚えてる?」
「ああ」
「彼女、幻月の事がずっと好きだったんだって」
「いやいや、待て!何年前の話だよ」
「いいから来てよ」
「だからさー」
帰りたい
マジで・・・・・・
「いい加減にしてくれない?幻月君は私と飲んでるでしょ」
「は?あげパンが何か言ってるしー」
「うるさい、ブス!」
「な!」
あのさ・・・・
俺を挟んでの喧嘩は止めて欲しい
「いい加減にしろ!俺は向こうで飲む」
「あっ、待って!」
うんざりだ
いい加減にして欲しい
「はぁ・・・・・」
「モテモテだな」
「黙れ」
「お前は昔から何気にモテてたよな」
「そうなの?」
「知らなかったのかよっ!」
「ああ」
「マジか・・・・」
「クラスの美沙とか今は居ないけど加奈とか恵美とかさ・・・あと隣のクラスの女子も」
「全く知らなかった」
「お前な~」
「そして今もお前はモテモテだ」
「はい?」
「俺は相変わらず舞ちゃんに無視されて泣きそう」
「お前の心の中には邪心しかないからだろ」
「でもさ、たまには遊びたいじゃん?」
「は?」
「彼女居るけどさ、さすがに同じ体には飽きるというか」
「一度極寒の中で滝にでも打たれて来い」
「いやいや、そういうもんじゃね?」
「知るかよ」
「ところでお前はどうなんだ?彼女居るのか?」
彼女・・・ではない
「恋人ならいるけど」
「まじかっ!今度紹介しろよ~、で、合コンとかしてくれよ」
「無理だな」
「頼むよ~」
「彼女がいる奴の為に合コンなんか出来るか」
「ったく、相変わらず頭が固いな」
「普通だろ」
「あ~あ、舞ちゃんこっち来ないかな~」
「はぁ・・・・」
もういいや
みんな酔ってるし、そろそろ帰るかな
「俺そろそろ帰るよ」
「えっ、マジか!」
「明日仕事だしさ」
「そう言えば、人が減ったな」
「そりゃね・・・・・じゃ、またな」
「ああ、今度紹介しろよ」
「気が向いたらな」
「向けよ!」
「じゃ、おやすみ」
「またなー」
漸く解放された
早く帰ろう
「幻月君!」
うっ・・・・・
マジかよ
「どうした?」
「帰るの?」
「ああ、電車なくなるし」
「じゃ、送るよ」
「いやいや、舞ちゃんも飲んでるだろ」
「私は迎えが来るから」
「迎え?」
「うん・・・」
彼氏かな
と言うか俺は早く帰りたい
「いや、悪いからいいよ」
「あっ、来たみたい」
マジか・・・・・
「早かったのね」
「近くで遊んでいたから」
「そう、幻月君・・・彼は知り合いの胡月」
「どうも」
「ああ」
やたら美形だな
ホストか?
「と言うか、俺は電車で帰るから」
「乗れ」
「えっ・・・」
命令されたような感じがすごくするのは気のせい?
「じゃ・・・港区まで」
「わかった、その前に舞を送るから」
「えーーー、何それ」
「そうだな、遅くなるし俺はかまわないよ」
「もう!」
恋人には見えるような見えないような・・・・
「舞は昔の幼馴染だ」
「えっ・・・そ、そうなんだ」
「間違っても恋人とか勘ぐるのは止めてくれ」
「あ、あはは・・・・はい」
「ったく、そんなんだから恋人も出来ないのよ!」
「関係ないな」
「幻月君は恋人とかいるの?」
「えっ・・・」
「いなかったら私が立候補しちゃおうかな」
「止めておけ」
「なんなのよ!胡月には関係ないでしょ」
「舞には勿体無い」
「はぁ??」
「えっと・・・・」
意味がよくわからないけど
勿体無いって・・・・どう言う事だ?
「あのねー、私には勿体無いって言う事かしら?」
「そうだ」
「どうしてよ」
「どうしてもだ」
「意味がわからないんですけど!」
「彼はお前に振り回されるような人間ではないからだ」
「ますます意味がわかりません!」
「着いたぞ」
「もう!」
「早く降りろ」
「わかったわよ!」
喧嘩じゃなさそうだけど・・・・・・
車から降りた舞ちゃんはまだ何か言いたそうだったので窓を開けてみた
「幻月君、携帯の・・・・」
「じゃーな」
「ちょ!胡月のばーか!!」
えっ・・・・・
いいのかよ
話の途中で車を走らせるとかすごいな
「もしかしてあいつの携帯知りたかった?」
「いや」
「そうか」
「でも、後でややこしくならないか?」
「問題ない、今は隣じゃないし」
「そっか」
「ちなみに今日迎えに行ったのは、賭けに負けたからだ」
「えっ・・・」
「昨日、偶然飲んでいたらあいつか来て、よくわからない賭けをやらされた」
「へぇ、どんな?」
「はじめて行った店だったんだけど、そこのマスターの恋人は男か女かと言う賭けだ」
「・・・・・・・・・・・へぇ、それで?」
「俺の勘では間違いなく男だと思ったんだ」
「う、うん」
「あいつは女だと言ったんだ」
「うんうん」
「それで尋ねたら女だと言われた」
「そうか」
「それで今日迎えに行くことになったんだが・・・・・・」
「ん?」
「さっき迎えに行く途中、マスターが男と腕を組んで歩いていたんだよ」
「えっ・・・・・」
「まぁ、今更だけど」
「なんか悪かったな」
「いや、俺は賭けに負けてよかったと思ってる」
「ん?」
「ちなみに・・・・・」
「何だ?」
「可愛い物とか好きだろ」
「なっ!」
何故それを・・・・
「後、仕事はコックだろ」
「えっ・・・・・・そうだけどどうして」
「一度だけ店に行った事がある」
「そうなのか?」
「ああ、美味しかった」
「ありがとう」
「店はひよこだらけだったのを覚えている」
「うっ・・・・・あはは・・・は」
「どんなシェフなのかと気になって、帰りに顔を少しだけ見た」
「ごめん、俺ほとんど中にいるから」
「横顔が真剣だった・・・・・帽子の下はそうなっていたんだな」
「髪?」
「俺の想像通りで嬉しかった」
「そ、そうか」
う~ん
こいつ、口が上手いな
ホストなのか?
「ちなみに、俺の仕事はホストではなくデザイナーだ」
「そうなのか!すごいな~」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「ん?」
「いや」
「何だよ」
「何でもない」
「言えよ、気になるだろ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
車を止めたけど、どうしたんだ?
怒らせるような事は言っていないはずだけど
「どうした?」
「言えと言われたから行動で示そうと思って」
「ん?・・・・・えっ?」
嘘っ!
何で体を引き寄せられてるんだ?
意味が・・・・わからないんだけど
「ずっと正面から見たらどんな顔なんだろうと思っていた・・・・まさか賭けに負けてこうして会えるとは思わなかった」
「そ、そうか・・・・てか、近いっ」
「想像以上で驚いた・・・・すごく可愛い」
「はい??」
「だからこうしたいと思った」
「ちょ・・・・んっっ・・・・・」
嘘だろ
こいつ・・・・・
なんてキスするんだよ
やばい・・・・・わりがちヤバイぞ
「ちょっと待て・・・俺には恋人が」
「男だろ?」
「・・・・・・・・・・・・・・まぁ」
「お前は、護られる方が似合ってる」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
何言ってんだこいつ
「でも、俺は奪う事はしない・・・・お前から来るまで待つ」
「それは無いと思うぞ」
「どうして?」
「どうしてって・・・・・」
この自信はなんだ?
もう先が見えているような感じの自信に見える
「キス以上の事はその時教えてやるよ」
「は?」
「クスッ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
普通ならムカつくんだけど、それすら通り越すような自信
俺にはない物だから羨ましかった
「あのさ、お前モテるんだろ?」
「ああ、すごくな」
「なっ!」
別にいいけどさ・・・・・
「なら俺に構うな」
「嫌だね」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
「遊び相手なら腐るほどいるけど・・・・もうそんな遊びも止めた」
「何で?」
「お前一筋と言う誠意を見せる為だ」
「あのさ・・・・だから俺には」
「犯されたい?」
「さっきと言ってる事が違うぞ」
「だな」
「とにかく、無理だから」
「それは俺が決める」
「あのな~」
口では勝てそうに無い
どうしてだ?
「港区のどこだ」
「あっ、駅でいいよ」
「わかった」
全くこいつが掴めない
何を考えているのかもわからない
こうして無事に帰れたのはいいけど・・・・
すごく罪悪感が・・・・・・
でも
嫌いじゃないかな・・・・・なんて思ってしまった
と言うか、連絡先も知らないしもう会う事もないだろうけどね
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