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冬矢は俺の頭を撫でて、会議室の扉を開けると一斉に視線が向けられた気配がした
「今は会議中だぞ」
「社長にお客様です」
「後にしろ」
「残念ですがそういう訳には行かないようです」
「どういう意味だ?」
「さぁ、どうぞ」
「うん」
そのまま歩き、あいつの傍で立ち止まり微笑んだ
「・・・・・・・・・・・・翔」
「お久しぶりです」
「話は後だ、出て行きなさい」
「黙れよ」
「・・・・・・・・・・・・何だと?」
「今日は重役会議なんだね、丁度よかった」
「冬矢、こいつを連れて出て行け」
「申し訳ありませんが、これを渡しそびれていましたので」
そう言いながら、白い封筒を手渡した
「何だ・・・・・退職届けだと?」
「ええ、もううんざりなんですよね・・・・貴方の趣味の悪さや無能な所に吐き気がします」
「貴様・・・・・」
「本当に最低な男だよね・・・・実の息子まで強姦するんだからさ」
「止めなさい」
「事実だろ?俺が何も言わずに泣いているとでも思った?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
少しざわつき始めた会議室
そして俺を見る好奇の視線
「仕返しをね・・・・しようと思って」
「仕返しだと?」
「そう、仕返し」
「そんな事がお前に出来るはずはないだろ」
「出来るよ・・・・・・貴方、今の会社の状態を知らないの?馬鹿な女の尻ばかり追いかけているからこうなるんだよ」
「何が言いたい」
「ついでに言わせてもらえば、ここにいる奴らも能無しだね・・・何も言わなければ多額の給料が入るし、嫌な仕事は下の人間に任せてしまえばいいんだからさ」
「誰か、警備員を呼べ」
「いいのかな・・・?話を最後まで聞かなくても」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「じゃ、本題ね」
「本題だと?」
「そう、この会社は俺がもらったから」
「何を馬鹿な事を」
「株主を調べてみろよ・・・・・事実上、この会社は俺に乗っ取られた事になる」
「ふざけるな!株を買い占めるなんてお前に出来るわけがないだろ」
「出来るよ・・・・・今までの恨みを換算すれば安いものだ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
そのままPCを開き、何かに目を通していた
「・・・・・・・・・・・・馬鹿な・・・・・こんな事が・・・・・嘘だ」
「嘘じゃない、この会社は俺の物、そしてお前はもう用無し」
「そんな事は・・・・・そんな・・・・・」
「そろそろ警察が来るからお泊まりの準備でもしたら?」
「警察だと」
「貴方、相当会社のお金を使い込んでるね・・・・二重帳簿と銀行預金、その他全て調べさせてもらったよ」
「なっ!」
「もう一度言う・・・・お前はいらない、二度と俺の前に顔を出すな」
「ふざけるな・・・お前にそんな事が出来るわけ・・・・冬矢か?」
「気付くのが遅すぎでしたね」
「貴様っ!」
「諦めも肝心ですよ?」
「殺してやる・・・・殺して・・・・・」
「そんな時間はないんじゃない?遠くでサイレンが聞こえるしね」
「クソッ!だったらこのまま金を持って逃げるまでだ」
人間は追い詰められるとこんな感じになるんだね
逃げる事しか考えないなんて
「クスッ」
「何だ」
「お前の預金なんか無いよ」
「えっ?」
「言っただろ?全て調べたと」
「・・・・・・・・・・・・まさか」
「お前には一円たりとも残さないよ・・・・ざまあみろ」
「翔・・・・・貴様」
「そうそう、ここにいる役員はみなさんクビですので」
「そんなっ!」
「こいつの息の掛かった奴らはいらないし、信用出来ないからね」
「社長!どう言う事ですか!!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「いいね~、その顔・・・・最高に笑えるよ」
「この会社は渡さない!絶対に・・・」
「引き際も情けないね・・・・・ホント、笑える」
そして和海がやって来た
もちろん和海の顔は知っているだろう
「貴方は・・・・・・」
「説明不足のようですので私から説明を」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
和海は会社や財産の全ては俺の手の中にあると言う事を淡々と語った
「・・・・・・・・・・・・どうして貴方のような方がこんな奴に」
「心外ですね、こんな奴だなんて・・・・・私は彼に命令されればなんでもしますよ、今回のようにね」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「でも、安心して下さい・・・会社は私がいただきますので」
「何だと?」
「そうだよ、俺会社には興味ないし和海なら今以上に会社を大きくしてくれるはず」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「これで会議は終わりだ、皆様お疲れ様でした」
「殺してやる・・・・・翔ーーーーっ!」
ペーパーナイフを握りしめ、向かってきた
ペーパーナイフと言えども尖っているし危険だ
でも、俺には最強の盾がある
「これ以上の醜態はお止めになられた方がよろしいかと」
「離せ!!」
冬矢が腕を掴み、ナイフを叩き落してくれた
と言うか・・・・あいつよりも強い人をはじめて見たような気がする
「お迎えも来たようですね」
「離せ!俺はまだ・・・・・まだ遊びたいんだ!」
「ばーか、勝手に言ってろ」
しばらくして、警察がやって来た
こいつがスムーズに逮捕される為に、前もって書類を作り警察に話をしたのは和海だった
「翔!!」
「バイバイ、二度とそのむかつく顔を見せないでね・・・・と言っても、もうお前は俺に近付く事が出来ないけどね」
「話せばわかる・・・・な?翔」
「その手には乗らない・・・・・」
「嫌だ!!俺は・・・・・」
情けない男
子供のように叫べば助かるとでも思っているんだろうか?
「次だ」
「ああ」
「では私は残って後処理を」
「うん、ありがとう」
「翔の為ですし・・・・ね?」
「黙れ!行くぞ」
「うん」
次はあの女の番
離婚した方が幸せだったかもね
いつまでも遊んでいられると思うなよ
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