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「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
繭が心配になって捜しに来たのはいいけれど、さすがお兄さん
初めて話をした時にも感じていたけど、本当に繭の事を大切に思っているんだね
「繭、そろそろ」
「はい、じゃ翔・・・またね」
「うん」
繭の肩を抱きしめ、翔を見つめた
「風邪ひくなよ」
「大丈夫」
「りんご、忘れるな」
「もちろん」
「と言うか玄関まで送るよ」
「うん」
翔達の会話を黙って聞きながら、玄関に向かった
「帰るのか?」
「はい、ご馳走様でした、とても美味しかったです」
「いつでも遊びに来いよ、翔も待ってるからな」
「ありがとうございます」
「じゃ、気をつけてね」
「今日はありがとう、じゃ」
「うん」
外まで見送りに来てくれた二人に手を振って、手を繋ぎながら庭を歩いた
「本当に綺麗な庭です」
「そうだね、よく手入れされているし」
「はい」
「マンションから一軒家に引っ越す?」
「いえ、僕は楓がいればどこでもいいです」
「繭・・・・」
「それに、家が広くなると僕の仕事が増えます」
「えっ・・・・うん」
「だから今のままで十分です」
「そう」
確かに、家が広くなれば繭が大変かも
今日も、バスルームを濡らして怒られたしその前はキッチンを泡だらけにして怒られた
その前は・・・・
と言うか、毎日怒られてる様な気がする
だけど、怒られるのが嬉しいからつい笑ってしまうとまた怒られる
「たくさんのりんごをもらったね」
「はい」
「すごくいい匂い」
「帰ったら食べましょう」
「うん」
と言っても、繭は包丁が使えないから俺がうさぎさんに切ってあげよう
「そう言えば、そろそろ仕事に戻った方が・・・・」
「ん?」
「ですから、僕が来てから仕事に行っていませんよね?」
「そうだね」
「僕の事なら大丈夫ですから」
「仕事の事は考えているよ、今は返事待ちかな」
「返事待ち?」
「うん、俺はソロよりバンドが好きだから」
「はい」
「一緒にやりたい奴らを見つけたから、一緒にやらないかと言う話はしたんだ」
「そうなんですか」
「でも、みんな今は他のバンドにいるから返事は余り期待出来ないかな」
「いい返事が返ってくるといいですね」
「うん」
俺だって何もしていなかった訳ではない
繭が寝た後、いろいろなバンドを調べてDVDとかもたくさん観ていた
そして漸く見つけた
でも、みんなそこそこ知名度のあるバンドで活動していた
だけどどうしてもあいつらが欲しい
だから焦らず、今は待つしかないんだ
・・・・・・・・・・そうそう、その前にやる事が出来たけどね
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