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「どうやらここのようですね」
そう言って立ち止まり、俺を見つめた
「ここって、書斎?」
「開けますよ」
「うん」
ここが最後の部屋
あいつがいるはずだ
書斎は意外と広く、何となく造りも変わっていた
しかも、ベッドとかもあるし何となく生臭い
「えっ・・・・・楓?」
「翔・・・・・・」
「どうやら彼が先客のようですね」
「どうして楓が?」
「これは俺がやるべきだと思ったから」
「・・・・・・・・・・・・・そっか」
相当ムカついていたんだな
床が血の海・・・・・・あいつは虫の息
床に倒れていた男を起き上がらせ、俺は思い切り殴りつけた
そして男はそのまま動かなくなった
「さすがです・・・・しかしもう心臓発作は使えませんね」
「ごめん・・・・・でも、どうしても許せなかった」
「では、汚い死体はさっさと消してしまいましょう」
「俺は警察に行かなきゃ」
「おや、そんな事をしたら繭が悲しみますよ?」
「でも」
「こいつは勝手に消えたのです、いいですね?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「楓、俺も共犯だよ・・・こいつは死んで当然の奴なんだ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「そんな顔で繭に会えば繭が心配する・・・・やると決めた時点で良心は捨てたんじゃないの?」
「そうだね・・・・確かに」
「うん」
「では、後はお任せ下さい」
「わかった」
「楓は早く戻って」
「うん」
「また二人で遊びに来てね」
「そうだね、必ず」
「うん」
血で汚れた手をハンカチで拭き、楓の背中を押した
その後は早かった
すぐに怪しげな奴らがやって来て死体を持って行ってしまった
「彼らは?」
「臓器売買をしているプロです」
「えっ・・・・・」
「まだ使える臓器がありそうでしたし、最後ぐらい人の為になっていただこうかと」
「う、うん・・・・・」
「その後は火葬場で処分して終わりです」
「でも、火葬場って簡単には」
「全て、紙切れで解決です」
「うわ・・・・・なんかもう・・・・うん」
「私の事を嫌いにならないで下さいね?」
「ならないけど・・・・・あはは」
こわいわっ!!
「では、戻りましょうか」
「うん」
何だかよくわからないけど、これで本当に復讐は終わったみたいだ
「翔」
「何?」
「やはり貴方は最高ですね」
「えっ?」
「死体を見ても全く動じなかった」
「和海もね」
「クスッ」
その笑顔の意味は知らないままの方がよさそうだ
「冬矢はやめて私にしませんか?」
「ダメ!」
「何故ですか?」
「だって、俺は冬矢が好きだから」
「・・・・・・・・・・・・・・・はぁ」
「もちろん和海も好きだよ」
「えっ?」
「兄として」
「・・・・・・・・・・・・・・・・はぁ」
面白い
面白いけどやはり俺は冬矢が好きだ
そして数日後、あいつが行方不明だというニュースが流れていた
そのニュースを見ながら、微笑む和海・・・・・
やはりナゾ過ぎる
そんな事を考えながら、紅いりんごをかじった
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