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新しい生活
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翔は見た目的には義足だとはわからない歩き方で、何でも出来るようになっていた
階段も普通に降りられるし、走る事も出来る
「和海」
「どうしました?」
「うん・・・俺ハイジャンやりたいんだけど」
「しかし」
「無理かもしれないけど、やりたいんだ」
「そうですね・・・・」
悩んでいるのは一つだけ
ハイジャンが出来る施設では練習させたくはない
翔が辛い思いをするのが嫌だった
「わかりました」
「ホント?」
「ええ、でも無理はしないで下さいね」
「わかってる、でもどこで?」
「庭に用意させます」
「えっ・・・」
「必要な物は全て揃えます」
「いいのかな・・・・安くない物だし」
「構いませんよ、でも約束です」
「うん、無理はしない」
「はい」
こうして、翔が庭でいつでも練習出来るように屋根付きの庭を作った
地面は競技場と同じ条件で全て作り変えた
「すごい・・・・」
「雨でも練習できますし、条件は同じにしてあります」
「ありがとう」
マットだけは広くした
怪我をしない為に出来る事はこれぐらいしかない
「何かお礼がしたいけど・・・何も出来ないし」
「お礼など・・・・あっ」
「ん?」
思い出した
新作の香水のモデルが決まらないままだった
どのモデルを見てもいまいちピンと来ない
どんなに綺麗でもそれだけではダメだ
「いえ」
「何?言ってよ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「和海!」
「実は、私の会社で発売する香水のモデルが」
「モデル?」
「ずっと女性ばかり捜していましたが・・・・・ですから」
「和海って化粧品関係の会社だったね」
「ええ、後はアパレル関係です」
「そっか、でも・・・・俺、こんな体だし」
「脱がなくてもいいです、ただ・・・・笑っていただければ」
「それだけでいいの?」
「はい」
そう
こんな近くに求めていたモデルがいたなんて
「わかった、俺でよければやるよ」
「えっ?」
「モデルは初めてだけどね」
「よろしいのですか?」
「うん、和海の為になるのならやる」
そう言って笑顔で俺を見つめた
「ありがとうございます、ではお願いします」
「うん、あっ!ギャラとかいらないからね」
「しかし」
「いいの!じゃ俺走ってくるね」
「はい」
そして翔がモデルになった香水は爆発的に売れた
気が付けは、いつの間にか専属モデルとして仕事をしてくれていた
でも、他の仕事は全て断っていたし年齢やその他の情報も全て公開しなかった
ミステリアスさと美貌でモデルとして一気にトップモデル達と肩を並べられる程まで成長してしまった
しかも、広告とCMだけでね
すごいのは仕事の合間に、ハイジャンの練習をしていた事
毎日、疲れてすぐ眠る・・・・そんな嬉しくない毎日
でも、翔が元気になれればそれでいい
「和海、見てて」
「はい」
翔に声をかけられて、走る姿を見つめた
と言うか、あの高さは跳べないだろ
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「やった!」
「驚きました、すごいですよ」
「ふふっ」
翔は軽やかに跳んだ
まるで重力がないかのように
正直、驚いた
ここまでの運動能力とは
「今の高さが日本の高校新記録らしい」
「そうですか」
「・・・・・・・・・・・・・・・・うん」
「ついにその時が来たようですね」
「うん、俺」
「わかっています、行きましょう日本へ」
「でも、モデルの仕事は」
「休業です」
「ありがとう」
ルージュの広告は出来ていた
これが最後の仕事になるかも知れない
こうして、俺と翔は復讐だけの為に日本へ向かったんだ
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