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翔、来るかな?
ずっと校門前で待ってるんだけど、そろそろやばいかも
「ん~~」
でもでも、クラスまで一緒に行ってあげたいし
「おわっ!!」
派手なスポーツカー
こんなに間近で見るのははじめてかも
ピカピカに磨かれた黒い車体
すごいな・・・・・何千万とかするんだよね
「じゃ、またね」
「いってらっしゃい」
えっ?
翔・・・・・
「お前何してんの?」
「なっ!待ってたんだよ」
「そっか、サンキュー」
「ねね、フランス語では?」
「メルシー」
「おおぅ!生きたフランス語だ!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「あ、あははっ・・・・って、おいてかないでよ!」
もう
先に行っちゃうし
「待ってよー!」
「遅すぎだ」
「むっ!」
「お前、ここからジャンプで飛んで行け」
「はい?」
「早くしろ」
「なんで朝から意味不なしごき?」
「何でもだ」
「もう・・・・わかったよ」
と言うか、めちゃ見られてるし
どんないじめだよっ!
「し、死ぬ・・・・酸素・・・・」
「体力なさ過ぎだろ」
「むっ!」
「んじゃ、今度は階段を3段飛ばしな」
「はい??」
「やれ」
「無理っ!」
「鈍くさいしな」
「出来るし!!」
つい、むきになってやってしまった
俺の馬鹿
「も、もうだめ・・・・死ぬからっ」
「これから毎日やれよ」
「何でさ!」
「何でも」
「むぅ・・・・・・」
意味がわかりません
やはりいじめなのでしょうか?
そして教室に入ったと同時に・・・・・
「うおっ!本物だ!!」
「めちゃ綺麗だし!」
「サイン頂戴!!」
なにこれ・・・
おかしいよね?
でも・・・・迷惑そう
それに、みんなに囲まれて困ってるみたいだし
「翔、俺の隣が開いてるからどうぞ」
「うん」
「燕羽!何独り占めしてんだよ!」
「そうじゃないよ、てか学校に来てるのに仕事の話はやめたら?」
「黙れ、負けたくせに」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
一番ココロに刺さる言葉
確かに負けたけどさ
「casser」
「えっ、何?」
「もしかして日本語話せないとか?」
「まじで?と言うか写メ撮らせて」
「il lui manque une case」
「えっ、何?」
「なんて言ったんだ?」
「ねぇ、先生来たよ」
「まじか!また後でな~」
「後でメルアド教えてね」
なに、まじうざい
「翔、大丈夫?」
「まぁーね」
隣の席に腰を下ろし、溜息をついていた
「あの・・・」
「ん?」
「さっき、何て言ったの?・・・・なーんて、あはっ」
気になる
めちゃ気になる
「最初は、消えろ・・・・その次は頭弱いね、みたいな感じかな」
「うわ・・・・知らないって怖い」
「だなー」
ようするに、笑顔でけなしてたって事だよね
そして翔が紹介されて、みんな一斉に携帯を取り出した
何か、ムカつく
よくわからないけどムカつく
「あの」
「何だ燕羽」
「翔はここでは学生なんだし、モデルじゃないんだから止めてあげてよ」
「そ、そうだな・・・みんな携帯をしまえ」
先生まで何やってんの?
呆れるし
大丈夫かな
疲れてないかな
「翔、大丈夫?」
「助かったよ」
「う、うん」
止めてよかったんだよね?
そして1限目の授業が始まった
1限目は英語
俺は苦手
翔はどうかな・・・・
「小テストをやるから教科書をしまえ」
「えっ・・・・聞いてない」
「50点以下の奴は放課後補習だからな」
嘘っ!
ムリムリ!!
いきなりの小テスト
もちろん全くわからない
と言うか、勉強自体俺は出来ないし
あ~ん、どうしよう
補習なんて嫌すぎ
頭を抱えながら悶々としていると・・・・・
「あっ、俺が拾うよ」
「ごめん」
「ううん」
翔のシャーペンが足元に転がり落ちた
それを拾い、机に置いた
はぁ・・・・
テストどうしよ・・・・・えっ?
「ええっ?」
「燕羽、どうした」
「い、いえ・・・ごめんなさい」
「静かにしろ」
「はい」
嘘
白紙だったはずなのに全部埋まってる
これは奇跡?
そして・・・・・
「燕羽、頑張ったな」
「あはっ」
ドキドキしながらテスト用紙を見た
「なっ!!100点」
「やれば出来るじゃないか」
「あ、あはは・・・・」
「クスッ」
そっか!
翔が取り変えてくれたんだ
「翔、英語は苦手か?」
「はい」
「そうか、まぁ頑張れ」
「はい」
翔は・・・・60点
何で?
あっ・・・・そか
同じ満点だと、俺がカンニングした事になるからかも
いけない事だけど、これで補習は免れたから嬉しいな
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