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しばらくの無言のあと、ハッとしたように転校生が騒ぎ出した。
「そうか!お前は人見知りだからあんまりしゃべってなかったんだな!」
…なんで?
ちゃんと説明したのに…聞いてなかったのかな?
「何言ってるの?僕は誰にでもこうやって話せるけど。
さっきの説明きいてなかった?」
「強がらなくてもいいんだぞ!俺が慣らしていってやる!」
…これって、元からこんな感じ?
だとしたら重症だよね。
うるさいし、見た目も清潔感ないし、頭も逝ってる。
「…ねぇ、なんでこいつを気に入ったの?
僕にはわかんないや。」
「これが分からないとは…!」
ムッとする生徒会役員たち。
…でも、書記と会計は変わってない。
ってことは、別に気に入ってなかったんだね。
「じゃあ、どこがいいの?」
『優しいとこと可愛いとこ!』
「色んな事に気づいてくれることです。」
「見てたら癒されるとこだな」
…ほとんど抽象的じゃん。
すぅは、気づいてくれてる人に気づいてないだけだし。
「くだらないね。そんなの、ほとんどの人が持ってる。」
「そんなことありません!
陽は、初めて私のことをしっかりとみてくれたんです!」
「すぅこそ、周りをきちんと見てる?」
「…なんですか?」
すぅのことを慕っている、親衛隊。
その中には気づいてる人だっている。
それに…
「僕が気づいてないとでも思ってたの?
人の表情を読むのは得意なんだよね。」
「え?」
ほら。いま、笑顔の仮面が外れた。
あんな歪な仮面はつけるものじゃないよ。
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