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俺も…
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「で、お前、名前は?」
「アルノルフ!!!でも、ご主人は僕のことアルって呼ぶの。へへっ、いいでしょ?」
「アルノルフ、か。ああ。いい名前だな」
「特別にルイにもアルって呼ばせてあげるよ!」
「それは光栄だな」
「へへっ!そうだ!そろそろご主人を起こしに行かないと…ほら行くよルイ!!」
「起こしにって…あの人のことだからもう起きているんじゃないのか?」
「いやいや!それはあり得ないね!」
そう言ってアルは元の白い猫の姿に戻り、俺の懐に潜り込んだ。
ニーニーと俺を早く行けと言わんばかりに催促する。
正直猫好きの俺としてはこの状況は地味に嬉しい。
俺は軽く身なりを整え、部屋を出た。
「おはようございます。類様」
「おはようございます!レイン…様は何方に?」
「レイン様はまだ寝室の方にいらっしゃいます。何分あの方は朝にお弱くていらっしゃるので。」
「そうなんですか…今日は隣町の王子との会食が有ると伺ったので、すっかりもう準備をしているのかと…」
「そうですね。そろそろお声掛けを…」
「ああ!私が行って参りますよ。丁度レイン様に用事があるので。」
「そうですか。それは助かります。私は会食への準備をして参りますので。それではよろしくお願いします。」
「はい。ではのちほどレイン様と共に伺いますね。」
そう言って城の使用人と別れ、レインの部屋へと向かう。
ここには使用人が限られた数…それこそ本当に片出て事足りるほどにしか仕えていない。
それが普段からそうなのか、事件があってからそうなのかは分からないが、一国の城に王と王子と数人の使用人とは少しもの寂しさを
感じなくもない。
「…やっぱり敬語は慣れねぇなぁ…と、着いた着いた。」
レインの部屋に着き、ドアをノックする。
「レイン?起きてるか?」
返事はない。…ったく、王子が朝弱いとか、格好つかないだろうに。
「レイン〜入っちゃいますよーっと。」
中に入り、ベットに横たわるレインを確認する。
すやすやと眠るレインはやはり美しい。
「寝顔…綺麗だな…」
するりと手の甲で頬を撫でる。
「ん…」
…なんというか、こうも無防備に寝顔晒されると…邪な気持ちが….
なんてことを考えていると懐からアルが顔を出した。
そして再び人の姿になり、レインのベットに潜り込んだ…
まてよ?潜り込んだ?
「っちょ、おい!何してるんだよ」
「ねぼすけのご主人を起こすのは僕の役目なの。」
小声でそう言うとアルは更にレインの近くまで布団の中に入り、上の方から顔を出した。
なんだよそれ…すげぇ役得。
俺も潜り込みてぇ…
「んっ…?」
「ご主人〜ほら、朝だよ〜?起きて起きて!」
「ん…ぅ…?」
至近距離でアルが声を掛けてもレインは起きそうにない。
この人朝弱すぎだろ…
「ほらぁレイン?起きないと、悪戯しちゃうぞー?」
そう言って又布団に潜り込み、アルはレインの体を擽り出した。
「っふ…はっ…ん、や、ぁ…」
やばいだろうこれは…
流石に目の毒過ぎる…
俺の俺が俺に俺してしまいそうだ。
擽ったさに身悶えるレインは朝から目にするには余りにも色香が有り過ぎた。
「っ、アル…もうやめ…、っ」
「ほらほら〜起きて起きて〜!」
「起き、た!!起きたよ!」
「う、うん!アル君!もう大丈夫みたいだからやめて!お願い!俺が持たないから!」
そう言いつつも、側でレインの身悶える姿を見れたことに少なからず充足感を感じたことは誰にも言わない。
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