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恋しく慕わしい 14
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一人になり、和臣の言葉を思い出して噛み締めていた。
“陽斗には甘えたいなーとも思うし甘やかしたくもなるんだよな”
こんなに幸せでいいのかって、昨日から何度思っただろう。
昨日の夜はたとえ夢でもいいとか思っていたけど、もうそんなこと思えそうにない。
どんどん欲張りになって、終わりなんて来ないでほしいと思う。
明日になれば、それはもっと強く思うだろう。
止め処なく膨らむ気持ちはどこまで大きくなるのか、自分のことなのにちょっと怖いな。
──────……
和臣が帰ってくるまでに簡単に掃除機をかけ、洗濯をどうしようかと考えていると電話が鳴った。
着信は賢からで、出るか迷ったが着信ボタンを押す。
「もしもし」
『あ、陽斗?またアイツが出てくるかと思ったよ』
「今、外に出てる」
『そっか。またどやされるかと思ったけどな』
クスクスと笑い声が聞こえると、『……良かったな』と優しさを帯びた賢の声が聞こえた。
「え?」
『ずっと好きだったんだろ?良かったって思ったからさ。間男は去るから仲良くやれよ』
賢の優しい声と言葉に一瞬戸惑って言葉に詰まった。
「賢。……あの、……ごめん」
『なんだよ。毒気のない陽斗なんて面白くないぞ。オレはお前のツンツンしたとこが気に入ってたんだから』
「は?なんだよそれ」
『そうそう、そんな感じ』
「お前、ほんと変だよ」
『そうだな。よく言われる』
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