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心弛 Ⅱ〜side佑吾〜
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「…お母さんと… 一緒に住んでた男の人が居た…」
創のその言葉に 写真の男が誰なのか直ぐに理解出来た
震える創の肩を抱き 細い身体を強く抱き締めた
「恐かったよな…」
「…うん 恐かった」
創は俯いていた顔を上げると
真っ直ぐに俺の事を見つめてきて
その視線に 今更ながらドキッとさせられてしまった
「佑吾と引き離されちゃうかもしれないって思ったら
すごく…すごく恐かったよ…」
「…創」
言いながら潤んでいく瞳が愛しくて
また何度もキスを落とした
「そんな事させないし
もし創が拐われたりしても 絶対また見つけるから」
「…佑吾」
キツく抱き合いながら 深いキスを繰り返すと
どうしても押し倒したい衝動に駆られて困る
ふわりと香るシャンプーとフェロモンのダブル攻撃に
下半身がノックアウト寸前だった
「…佑吾のお部屋行きたい」
俺の肩に すりすりと頬を寄せながらそんな事を言われて
本気で鼻血が出るかと思った
こんな状況なのに 頬の筋肉が緩みそうで
必死で顔に力を入れた
「…ん…じゃあ 俺 先シャワー浴びて来るね⁇」
「うん…」
ソファから立ち上がり ジャケットを脱いだ所で
大量に持ち帰った書類に目が止まり
少し考えを巡らせた後 創の方を振り返った
「⁇」
余韻で頬を染めている創は 不思議そうに首を傾げている
「やっぱり 創の部屋行っても良い⁇」
「え⁇」
「今日 コレ終わらさなきゃいけないからさ
創は眠くなったら ゆっくり寝て欲しいし…
仕事片付いたら また創のベッド入らせて⁇」
俺の言葉に 創は少し はにかんだように笑った
「うん…
僕も ベッドに佑吾の匂いがしてくれたら…嬉しい」
ああ… 本当 創って可愛い
早くその身体を味わいたい
「良かった じゃあ 待ってて⁇」
「うん…」
ネクタイを緩めながら 部屋に向かい
スーツをクローゼットに仕舞込むと
足早に風呂場へと向かった
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