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白い泡
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スアムが家に来て一週間が経った。
もう随分この家に慣れたようで、タキアと仲良く家事をしていた。
出て行く見込みはないということか、カメリアはどうしようかと悩む。
「カメリア様!!見て見て!!こんなに大きな林檎が…………ぎゃー!!」
嬉げに近づいてきたスアムにカメリアは火の玉を飛ばした。防御璧を張れないスアムは急いで来た道を引き返して行った。
「丁寧にお教え致した方が宜しいでしょうか?」
呼んでもないのにタキアが傍に立った。
「アイツが自分で習得しないと意味ないだろ」
「それはそうですが。貴方様に聞こうとしてはこうも追い返されてしまうのですから」
「やけに感情的だな…………タキア」
「はい」
使い魔の白銀の瞳を見つめる。
この岩山に一人。否、二人だとしてもやはりコミュニケーションに飽きが来る。そこに第三者が来れば構いたくもなるだろう。
軽く溜め息をついたカメリアは、手元の書類を見てタキアに命令を出す。
「昼食後、オレの部屋に来いとスアムに伝えておけ」
「御意」
変わり映えの無い景色は見ていない所で確かに変わっているらしい。
それはきっと今の内なのだろうけれど。
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