アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
試着
-
「え‥っと、その‥‥」
「いいから!!全然大丈夫だから!」
当日は中にショートパンツを履くので、スカートだけじゃなくて良かったと安堵したもののやはり人前に出るとなると緊張する。
手伝ってくれたカロエが潔く試着室のカーテンを開けると、リフラさんとカーリスさんが見えた。
「か、カロエっ」
「はいはい。行くよー」
手を引かれ、試着室から出るとリフラさんが満足げに笑みを浮かべた。
「うん。いいな‥‥‥ここの刺繍をもう少し広げて、こっちにもレース付けるか」
あれこれと確認されて、微動だにしないと、歩ける?と聞かれた。
「初めてのパーティーならヒールは辛いだろうから、ブーツ形の靴がいいよな」
少し歩いて、回ってみる。腰辺りについたヒラヒラがなびいてなんだか楽しくなった。
「カメリアはムッツリスケベだからな」
つうっと開いた背中を指でなぞられ、ビクッと身を固める。振り返るとリフラさんが悪戯っ子のような顔をしていて怯えるが、怖いのはその後ろのカーリスさんだった。笑顔だけど、確実に怒ってるような雰囲気にカロエも顔を引き攣らせる。
「リフラお父様、もう脱いでもいい?」
「ああ、いいぞ」
カロエに連れられて試着室へと入り、着替える。自分の服を着てホッと肩の力が抜けた。
試着室から出ると、カーリスさんの機嫌は平常通りで安心した。
「そうだな来週には完成させとく。カメリアはパーティーに来るのか?」
「誘っても来ない御方だから、スアムが餌なんですよ」
餌になりえないだろうとカロエに告げるが、否定されてしまった。
そもそもカメリア様に会える可能性が低いので、これでパーティーに来てくれたら自分もうれしいのでそれ以上なにも言わなかった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
35 / 177