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取り敢えず、今カメリア様に会っても平常心で居られる自信はないので、会うのはやめておく。
気晴らしに何かしようと思ったところで、カロエが昼食の時間だと教えてくれた。
「大丈夫?食べられる?」
「うん。大丈夫」
食欲に異変はないけれど、ラクス様と会うのは少し気まずい。いや、いっその事聞いてみるのも有りかもしれない。
「行こうか」
ベッドから降りて、カロエと共に食堂へ行った。
やはりラクス様は食堂にいて、こちらに気付いたラクス様はいそいそと僕の方へ寄ってきた。
「カメリア様の気が立ってたんだけど、何かあったの?」
「ちょっと喧嘩しちゃって……」
「カメリア様に愛されてるねぇ」
「えっ??」
こっちはカメリア様の怒気だけでも息が詰まるくらいなのになんだろうこのほのぼのさは。どこに愛を感じる要素があったというのだ。
改めてベストルド家の特異さを感じた。
「あの、ラクス様。カメリア様と朝に何のお話をしてたんですか?」
キョトンとした後何かを察したのか、一度頷いてから、食事しながら教えてあげるよ、と席へ促してた。
もぐもぐとカロエと昼食を食べながら、前に座ったラクス様の話を聴く。
「そうだねぇ。話っていってもひとつじゃないんだけど……スアムは海水浴でトルン達にやられた後のこと覚えてないんだよね?」
「はい」
「あの時のこと誰かに聞いた?」
「いいえ」
そういえば、何があったのか全く聞いていなかった。何があったのだろうか。出血し過ぎて気を失っていただけなのではないか、が自分の見解だが。
「まぁ、凄いことがあったんだけど、これから先スアムの未来に再び訪れることはないよ。安心してって話」
すると隣のカロエが良かったぁと安心したように息を着いた。ラクス様はニコニコしていた。一向に自分の話だが全く分からない。後でカロエにでも聞くことにした。
「それと、カメリアとスアムの子供作りたい時は言ってねって話とー」
「こっ、子供!?」
いきなり話が吹っ飛び過ぎていないか?まだ結婚もしていないというのに。
「そう。それと、学校と邸でのスアムの成績と行動の報告とー、番人会議の日時の報告。リフラ兄様の新作情報などなど。カメリア様は余程のことがない限りこっちとコンタクト取らないから報告が山積みになっちゃうんだよねぇ」
「あの…非常に言いずらいのですが、カメリア様がラクス様に触れることってありました?」
「ないよ。そんなことを聞くってことは、カメリア様が何か言ったんでしょう?僕に触れるのは許された人だけだよ。じゃないとリハルが凄い顔するし、凄いことが起きちゃうから。なんの利益もない。むしろ損かな。だからカメリア様が僕に触れることは無いし、僕が触れることも無い。安心していいよ、スアム。これでカメリア様の誤解は解けたかな?」
「………はい」
真実を知った今では、なんで自分は疑ってたんだろう?と疑問に思う。
ラクス様を襲うことは、何があろうとリハル様が阻止するのに。カメリア様が不利益になるような事はしない主義だと知っていたのに。
「ごちそうさまでした」
「お粗末さまです」
「カメリア様に謝ってきますっ」
「うん。行ってらっしゃい。カメリア様なら東の丘にいるよ」
「ありがとうございます!!カロエっ!!また後でね!!」
「うん。行ってらっしゃい」
立ち上がって、東の丘に向かった。
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