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呼び出し
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コンコンとニキヨン教授の教授室のドアをノックする。
「入れ」
「失礼します」
何を言われるんだろう……どうか失格にだけはなりませんように……。
静々と教授の机の前に立つ。
「……君が北の番人の婚約者というのは本当か?」
「え……えっと?そうなってます……」
「そうなっている?君の方が拒んでいるということかな?」
「いっ、いえっ。婚……約者です……」
語尾が恥ずかしくて小さくなってしまったが教授には届いただろう。
「今日使った魔法は北の番人に教わったことか?」
「以前カメリア様に選択教科の方を見学させていただいた時、議題にされていた攻撃方法を応用しました。出力の調整がまだ未完全なので今日の試験で試しにやらせて頂きました」
「……わかった。考慮しよう。それと……北の番人はいつ都へ来る?」
「わかりかねます……」
「?、婚約者なのだろう?」
「呼べば来てくれますが、カメリア様もお仕事がお忙しいのでなるべく邪魔にはなりたくないんです」
「そうか」
「あ、あの。試験失格にはなりませんよね?」
「何故失格になる?お前は今回一位でも良いくらいの成績だ。グループのヤツらは減点対象だがな。チームワークの意味を理解していないやつなど話にならん」
「そうですか……」
「北の番人が来た際には私が話したがっていたとさりげなく言っておいてくれ」
そう言うニキヨン教授の表情はなんだか気恥しそうにしていて、いつも表情がキリッとしている方なので珍しいものを見た。
「わかりました。失礼します」
ドアを閉めるとカロエとフラビとヨウリが心配そうに駆け寄ってきてくれた。
「何か言われた?大丈夫?」
カロエが不安そうな顔をするのでにっこり笑顔を返した。
「大丈夫。むしろ褒められたよ」
「良かったー。後でアイツら〆ておかないと……」
フラビが凄く怖い笑みを浮かべた。それを見たヨウリは程々にな、と苦笑いを返した。
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