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一難去ってまた一難
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庭へ着けばアデアが出てきた。
「なんだ浮気か??」
「アデア黙って」
「あんな美女家に入れてお前に見つかりゃ世話ねぇなー」
楽しげに言うアデアの頬を両側から引っ張る。
「黙れ」
「ひゃい……」
テーブルにお土産を広げてもぐもぐと食べる。
あれは一体誰なのか。カメリア様とどういう関係なのか。何故カメリア様の屋敷にいるのか。
考えればキリがないし、全て把握できるとも思っていないが、ムカつくものはムカつく。
「…………。」
「おーいスアム」
「…………。」
「スアムー?」
「…………。」
「あーあ。このオレ様を無視するくらい怒りやがって。貴族にとって愛人のひとりや二人珍しくねーだろ」
「そう…なんだ?」
「おうよ」
「ふうん…………」
そうなのか。でもベストルドの皆は伴侶一筋だ。でも前に娼館行くぞと声を掛けていた所を見たことがある。そういうことだったのだろうか。
「スアム様」
「タキアさん」
「カメリア様はもう少し時間がかかるかと」
「じゃ、僕帰ります」
「え……」
「僕はお邪魔なようなので」
「いえ……あの方は」
その先を聞きたくない。タキアさんをキッと睨むと、口を噤んだタキアさんがたじろいだ。
「行くよアデア」
「ん?おう…」
移動魔法を使ってベストルド邸に戻ると、フロントでキスしていたリアス夫夫に遭遇した。
「……………。」
「っんー!!んん!!っぷは!ルー!!いい加減にっんんっ」
するりとトルン様の手が動いてリアス様の服の中に入った。
「待っ…んっ…」
自分は一体何を見せられているんだ。
さっさと部屋に向かう。荷物をテーブルに放って上着を脱いだ。
「シャワー浴びる」
「おう……」
脱衣場で服を脱いで、湯船に浸かって一息ついた。
「ああ……どうしよう。僕捨てられちゃうのかな……」
いくらなんでもあんな美女に勝てる気がしない。
カメリア様を呼ぶことをしなかったからか。僕に魅力がないからか。それとも情事をしないから、か。
情事をしないのが一番濃厚そうだ。あの美女は明らかに夜のお姉さんっぽかったし、カメリア様は娼館に慣れてるようだし。僕がいない方が都合がいいのかもしれない。
「うー……カロエと話そうかな」
じゃばりと立ち上がると鏡にカメリア様の姿が写っていて、すぐに後ろを向くとカメリア様が立っていた。
「っひ!!…か、カメリア様っ」
じゃばんと湯船にもう一度沈む。
「うちのタキアを黙らせるなんて…やるじゃないか」
「…………。」
「タキアは戦慣れしているから惑うことは無いのに珍しく慌てた様子でオレの元に来た。さて、オレの嫁さんは何を怒っているのかな」
そりゃ愛人を目の前に出されたら誰でも怒るのではないか。
頬を撫でられたので体を回転させて背中を向けた。
「スアム」
首の後ろに口付けられてビクリと跳ねる。
「まあ、怒ってる理由ぐらいわかるがな。宛ら邸に居た奴は誰なんだってところだろ」
「聞きたくないです」
「大丈夫だ。疚しいことは……ないとは言いきれないが……」
「言いきれないなら言わないでください」
「手痛いな。でも言う。アイツは…」
振り返り際にカメリア様にお湯を掛けた。
「言わないでください」
さっさと風呂場から出てバスローブを羽織って、ベッドの上で寛いでいるアデアに抱きついた。
「うおっ、なんだ?髪の毛まだ濡れてんじゃねーか」
「アデアぁ……」
「はあ?どうしたんだ…よ……」
アデアがビクリと硬直した。でも構わず僕はアデアに抱きついたままだ。
「おい、待て。離せスアム」
「…………。やだ。抱きしめてアデア」
「お、おう…………」
ぷるぷると震えているアデアはしっかりと僕を抱きしめ返してくれた。
「今日が…オレ様の命日か…」
「オレのものに触るんじゃない……」
グッと引っ張られ、アデアのガードはすんなりと崩れる。カメリア様には逆らいたくないからなのは分かるけれど、もう少し粘ってくれてもいいと思う。
「うわっ」
バスローブがするりと抜けて、アデアの腕の中で半裸になってしまった。
「っ!!クソ梟っ今すぐ消えろっ!!」
カメリア様の怒号にアデアはすっかり怯んでしまってボンッと消えてしまった。
「あ………。」
「捕まえた」
後ろから抱きしめられ、ついでに水気を飛ばしてくれた。
「っ、離してくださいっ……やめ…んんっ」
唇が重なり、舌が素早く入ってきて僕の口内を犯してくる。
「んーっ、っは、やっ……んっ」
ベッドに上がってきたカメリア様が僕の体に触れた。
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