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然り気
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イクルが帰ってくるまでこのままだと言われ、カメリア様にどう説明するかと悩んだが、グレン様が話をつけてくれたらしい。
カメリア様が来て、隣にドカッと座った。あまりにも不服そうなので、この状況で大丈夫なんですか?と問うたら睨まれた。
「よくない。お前と一緒にいられないなら今すぐにでも岩山の方に帰ってもいいが……クレスに借りを作るのもいいかと思っただけだ」
「それは…いいですね」
腕の中にいるステムの頭を撫でて、子供の寝顔はこんなに可愛いものかと笑って隣を見ると、いつの間にやら出した書類に目を通しているカメリア様がいて、家族になったらこんな感じかと、ふと思った。
かあぁとひとりで赤くなっていると、頬をむにっとつままれた。
「っな、なにするんですかっ」
カメリア様の方を見ると、口を口で塞がれた。
「っ!!」
離れたカメリア様がフッと笑って、何事もなかったように再び仕事に戻った。
今、心臓の音がヤバいほどに大きくなっていると思う。ステムが起きないか心配だ。
「そ、そういうとこですよ……まったく……」
ただの呟き程度の声量で言ったので、聞こえているのか聞こえていないのか分からないが、特に反応もないので聞こえていないことにしておく。
イクルがいつ帰ってくるのか分からないが、帰ってくるまでこのままだということはイクルは今夜中には帰ってくるということだろう。
それでもいつもどおりの時間には眠気が襲ってくる。
カクっと頭が前に動いた反動ではっと顔を上げる。けれど、眠気がどうも拭えない。
「眠いか?」
「ん…」
ぐっと押され、頭がカメリア様の肩に乗せられる。
「寝てろ」
何も言わずに目を閉じるとすぐに夢へと飛びだった。
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