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Ver 立花 類 (白金姫)
「類っ類っ!みろよ!龍が出てきた!!」
俺の方をビシビシ叩きながら興奮した様子で 谷野 勇人(ヤノ ハヤト)が言う。
…地味に痛い。
学校に攻めて来た大量の不良達。センスの欠片もないださい特攻服から【黒蛇】だろうと分かる。暴走族にはそれぞれのチームで決まった勝負服がある。Jokerの特攻服は白が基調とされたものだ。だが、その特攻服も地面に倒れたせいで土で汚れ、茶色くなってしまっている。
立ち上がる気力もない4人をそれでも痛めつける蛇足の総長。そこに、龍が出てきた。腕に、紫色のブレスレットをつけて…
"紫"はSAKULAで1番強い。他のものを寄せ付けることすらも許さない可憐なその戦いに見るものは圧倒される。
「…弘でもこの量は無理だろう…」
「ん?類、なんか言ったか?」
「…いや、なんでもない。」
そうこうしている間に紫龍と黒蛇の喧嘩が始まった。
だが、明らかに月と石ほどの差がある。紫龍は赤子の手を捻るかのように次々と黒蛇を倒して行く。
…だが、徐々に紫龍の動くが遅くなり、全く当たらなかった黒蛇達の攻撃が掠るようになってきた。
「あああっ、弘さん…。さすがの龍でもこの量は無理なのか…」
隣の勇人が悲痛の声をあげる。
俺は、窓の外の紫龍を眺めながら目を細めた。
紫龍になんの利益もない戦い…。ボロボロになりながらJokerを助けようと汗を滴らせながら戦っている。
紫龍は優しすぎる…。知らんふりしてJokerを見捨てる事ができなかったのだろう…。
「全く…うちの所の猫は世話が焼ける…」
薄く笑いながら、俺は席を立った。…そしておもむろに 変装していたウェッグとカラコンを取る。
「え…えええええっ!?る、るい!?」
黒髪・黒目の下から現れたのは 光の反射で金色にも輝いて見える 白金の髪と瞳。
SAKULAの特攻服である漆黒のフードをかぶり、首から下げていた"白金"のブレスレットを腕にはめる。
「俺の龍に手を出した罪は思いぞ?黒蛇よ」
薄く口角を上げて、そう呟くと…グラウンドにいる可愛い可愛い龍のために俺は外へと向かった___
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そのあと教室に残ったのは
「ま…じで…?"白金姫"…?あの噂は本当だったのか…。本当に…いたんだ…。」
唖然と白金姫が出ていった教室のドアを見つめる 勇人と、クラスメイト達だけだった___
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