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Ver 城山 來煌(Joker)
「ッぐ......!」
「っ、龍が...っ!」
痛めつけられた体の節々が痛む。
俺らを助けるかのように目の前には一ノ瀬 弘が片膝をついて、苦しそうに顔を歪めた。
足掻いて足掻いて黒蛇に立ち向かおうとした俺ら4人だったが、やはりすぐに力尽きて倒されてしまった。
もうだめだ...そう思った時に現れた、”紫”色の龍。
全 暴走族の憧れ......誰もその強さには勝てやしない。
そんな龍が、今は苦しそうに汗を流している。
「龍...っ!もういい!!この量は無理だ!逃げてくれっ!!」
俺と同じく地面に転がって動けない悠(総長)が悲痛の声をあげる
俺らのせいで龍の伝説に傷なんか付けたくない。
なのに、龍は決して逃げようとしない...。敵の攻撃が当たって血を吐いても、逃げ出すことをしようとしなかった。
「......ッぐ、は...ぁ。俺は...もう...大切なものを守れないのは嫌なんだ...。」
苦しげに息も耐えたえにそういう龍の視線は俺を捉えている。
脳裏によぎる数年前に亡くなった親戚の女の子。
(......俺を、見ろよ)
”あの日”から俺の頭の中は君だけだ。
でも、君の中には彼女しかいない。
どうしたら、俺を......。
顔を歪めたのが自分自身でも感じられた。
...その時、聞こえてきた 澄んだ綺麗な声
「......弘。」
「姫...っ!!」
真っ黒のフードから覗く白金色の綺麗な瞳。
どこか神秘的な雰囲気を持つその小柄な少年に、弘は驚いた声を上げたかと思いきや、さっきまで苦しそうにしてた事が嘘のように、即座に駆け寄った。
「可愛い俺の猫...君は、本当に世話が焼けるね」
慈しむように発せられる少年の声 ...
少年が差し出した手に擦り寄るかのように近寄り目を細めて甘えるように見上げる龍。
その光景は、まるで主と忠実なペットのように幻想的だった。
「まさか......」
悠が呆然と呟く。
いや、悠だけじゃない、Jokerの幹部全員がその光景をみて同時に驚いた。____あの伝説は本当だったのだ____と。
龍が忠誠を誓うという”6”人目の龍。居るのか居ないのかすら定かではない幻の存在。綺麗な白金色の髪と瞳を持ち、”5”人の龍を従える。____
「弘。彼らを助けたいのかい?」
突然、少年の目線がこちらに向き、硬直したかのように緊張で体が固まる。そんな俺らに少年は目を細めた。
「...ダメか?姫...。俺は...助けたい。」
弱々しく不安げな龍の声に、俺らは再度驚いた。
(あの龍がこれほど弱った所を見せるなんて...)
そんな龍に、少年は優しく頭を撫でた
「良いよ。...本気を出すことを許可しよう、弘__。」
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