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「…………暇だ……………。」
今日も僕は真っ白なベッドに座って外を眺めている。
しかし少年に見えているのはごく僅かな光と灰色っぽい景色。
それも左眼には眼帯がかけられているため、
余計に彼の目が拾える情報は少なかった。
少年は生まれつき目が悪かったのだが、
少し物がぼやける程度だったのだ。
彼の視力が著しく低下したのは彼が育った環境が大きく関係している。
首、手、足の包帯。
ほとんど外したことのない眼帯。
これらも全て彼が過ごした過酷すぎる生活の果てである。
だが彼はそれを誰にも言おうとしない。
「…いや…怖いだけか…。」
そう小さく呟いた少年の言葉は蝉たちの鳴き声によってかき消された。
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