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悠side
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仁さんと別れて家に帰ると、義兄はいなかった。
大学の野球の合宿で、土曜日から水曜日まで、居ないらしい。
僕はホッとした。
居たらまた襲われるんじゃないかとヒヤヒヤしていたから。
1週間だったけど、部屋に入ると何だかずいぶん居なかったような懐かしい気分だった。
学校に行く準備をして家を出る。
家から出ると気持ちが楽になった。
別に何もしてないけど、家に居ると悪い事してるみたいに気が重くて疲れる。
僕はとぼとぼ歩いて駅に向かう。
「ハルちゃんおはよう!」
悪友(?)の祐樹が後ろから抱き着いてきた。
「抱き着くの禁止!それとハルちゃんも!」
僕が睨むとニコニコしながら離れる。
「うちの姫は、冷たいなぁ~。」
まったく…。
【姫】も止めて欲しいよ。
僕たちは満員電車に乗り込む。
ちっちゃな僕には朝のこの窮屈さはハンパない。
「悠、大丈夫か?こっちにいろ。」
そう言っていつもドアと自分とのスペースに僕を入れて、毎朝祐樹がガードしてくれる。
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