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① 正宗
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俺の兄さん、佐久間 陽は朝が弱い。
俺達、両親を早くに亡くして二人暮らしをしている。
兄さんを起こすのは俺の仕事だ。
「兄さん、起きてくれ。」
「ん、んぁ?」
「早く起きないと、大学遅刻するぞ。」
「あと五分…。」
ったく、兄さんは。
毎朝こうやってギリギリに出ていくんじゃないか。
「兄さん、いい加減に…うわっ。」
グイッ
腕を引っ張られてそのままベッドに倒れ込む。
「兄さん!!」
俺は兄さんの腕の中で抱かれている。
顔が赤くなっていくのを感じ、バレる前に兄さんの腕から抜け出そうとする。
が、俺とは正反対の細い腕からは想像も出来ない程の怪力で俺は抜け出せない。
「まさむね〜、お兄ちゃんと一緒に学校おやすみしよーか。」
そう言って兄貴に子どもの時みたいにおでこにキスをされる。
胸がドキドキとうるさく高鳴る。
やめてくれよ。
人の気も知らないで。
ガンッ
兄貴の顎に頭突きを1発。
「目は覚めたか。」
痛がる兄貴の腕からスルリと抜けると、顔を見られてしまう前に兄貴の部屋から飛び出した。
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