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⑯ 陽
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大学に行けば、色んな人が声をかけてくる。
俺には友達が多い。
気がついたら皆と仲良くなっているのだ。
「佐久間さん。」
学内をふらふらと歩いていると、また声をかけられる。
この声は…
気が付かなかったフリをして歩くスピードを上げる。
「佐久間さん、聞こえているんでしょう?」
いつまでついてくる男にしびれを切らし嫌々ながら振り返る。
「ったく、何の用だよ。メガネ君。」
「その呼び方はするなと言っているでしょう?」
はぁ、と大きなため息をついたその男はメガネ君こと浅野 誠人。
いつもお節介をやいてくる同じ学部の同級生。
「また昨日も講義を途中で抜け出しましたね?どうして真面目に受けられ無いんですか!頭がいいからって油断してたら……って、待ちなさい!」
長い説教から逃げようとしていると捕まってしまう。
「なんだよ、お前の説教は聞き飽きた!」
「僕は貴方の為にっ……はぁ、もういいです。それより、明日提出のレポートはもう終わっているんですか?」
「あっ……。」
俺とした事が忘れていた。
「仕方が無いですね。手伝って上げますよ。」
「やった、ラッキー。」
「その代わり、今日の講義をはサボらずに出てもらいますよ。」
「…仕方ねぇな。」
俺は15時に俺の家に来るように指定して誠人と別れた。
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