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31 正宗
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あれから俺は兄貴に風呂に入れと命令され、その間にベッドは何も無かったかのように片付けられていた。
「はぁ。」
「またまたため息なんかついて、正宗も苦労してるよねー。」
教室で深いため息をつく俺に近寄るのは勿論響だ。
「お前…さっきまで何してた。」
響の髪は乱れ、シャツのボタンは掛け違えている。
「えー、分かってるくせに。正宗のえっち。」
なんて軽く言う響に呆れてため息もより深くなる。
「いい加減そうやって遊びまわるのはやめたらどうだ?」
「嫌だよ。正宗みたいに健気に誰かに想いを寄せ続けて未だ童貞なんて。」
カァッと顔が赤くなる。
それを見てケラケラと笑う響に腹が立つ。
「…それよりさ、今日お前ん家泊めてよ。親父と喧嘩しちゃってさ。」
「また家出か?ったく、今日は泊めないぞ。」
「あっ、お兄さんといちゃいちゃしたいなら流石に遠慮するけど…」
「っ…しないっ!」
「本当に?」
「本当だ!っ…分かったよ。泊まればいいだろ。」
俺は本日3度目のため息をつき、頭を抱えた。
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