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35 陽
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今日の大学での話。
「レポートの提出はちゃんできましたか?」
「ん?あぁ、誠人か。勿論だ。」
誠人は俺の隣の席に座る。
「あの…正宗くんは僕が帰った後大丈夫でしたか?少しお節介を焼いてしまったのですが…。」
お節介?
そーいやキッチンで長い間話し込んでいたような気がする。
「別にお前が心配するこたぁねーよ。」
「そうですか。…良かった。」
「俺が抜いてやったんだ。さぞスッキリ眠れただろうよ。」
「そうですか…って、え?抜いたって…どういう事ですか!?」
朝からうるさいな。
「男なんだから分かるだろ?」
みるみるうちに誠人の顔が赤くなっていく。
「貴方は、正宗くんの事が好きなんですか?」
「はぁ?当たり前だろ。弟なんだから。」
「そうじゃなくてっ…、」
珍しく誠人が感情的になっている。
「そこに恋愛感情があるのかと聞いているのです!」
「なに、それ。それってそんなに大事なの?」
「なにって…佐久間にだって彼女くらいいた事あるでしょう?」
『彼女』
そんなものには嫌な思い出しかない。
「恋愛とか、分かんねぇし。」
「そんな軽い気持ちなら、正宗くんに触らないであげてください。」
「なんでんな事、メガネ君に言われなきゃならないんだ。」
「正宗くんにはっ……好きな人がいるんです…。」
「は?」
正宗に好きな人?
誰だよ。
俺以上に大切なやつがいるのか?
嫌だ。
胸に黒い霧のようなものがかかったようで気持ち悪かった。
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