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47 正宗
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結局降ろして貰えないまま学校を出て、学校の駐車場に止めてあった車の前で降ろされる。
「まさ、乗って。」
見た事ない車。
「兄さん、この車…」
「大学の先輩に借りた。」
「そうか。」
兄貴は運転席に座ったので俺は後ろの席で寝転ぶ。
いつもならよく喋る兄貴は静かに車を運転していて落ち着かない。
やっぱり嫌われた?
じゃあどうして迎えに来てくれたんだ…。
「兄さん…ごめん。」
「いいから、家に着くまで寝とけ。」
優しい声。
俺はその声に少し安心して目を閉じた。
再び目を開けたのは自分の部屋のベッドの上。
兄貴が運んでくれたのか。
兄貴、まだ家にいるかな。
それともまた出ていった?
…傍にいて欲しい。
そう思った時、部屋の扉が開く。
「兄さんっ…」
「うわっ、まさ。どうした?」
良かった。
出ていってなかった…。
「おかゆ作ったんだけど食えるか?」
兄貴の手には真っ白のおかゆ。
久しぶりの兄貴のご飯。
「たべる。…ありがとう。」
凄く嬉しい。
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