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番外編 誠人の場合5
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佐久間は馬鹿そうな男だった。
チャラチャラしていて口も悪い。
どうして光希と仲良くなったのか、全くわからない。
「あ、メガネ君だ。」
デート(遊ぶ約束)の待ち合わせ場所で光希を待っていると、聞き覚えのある声がした。
「…。」
出会いたくなかった。
どうして折角の光希との休日にこんな男と出会ってしまうのか。
「おーい、なぁ、聞こえてんだろ?」
「…なんですか。」
しつこいので渋々答えてやる。
「お前こんな所でなにしてんの?」
「見てわかりませんか?待ち合わせです。」
「へー。」
興味なさげに相槌をうつ。
興味ないなら聞かないでほしい。
「誠人さん、お待たせしましたっ…て、あれ。陽?」
光希が到着し、僕の隣に立つ男を見て驚きの声を上げる。
「あれ、待ち合わせって瀬名とだったんだ。」
「なんで陽がここにいるんだよ。」
「ぶらぶらしてたらメガネ君見つけたから暇つぶしで話してただけ。」
…やっぱりだ。
光希は陽に気を許している。
俺の見た事のない顔で笑ってる。
「光希さん、もう行きましょう。」
しまった。
つい、冷たい声がでた。
「…誠人さん?」
機嫌の悪い俺に心配そうな眼差しで見つめる光希。
あぁ、心配させるつもりなんてなかったのに。
「なぁ、どこいくんだ?俺も行く。」
「はぁ!?」
「何言ってんだよ、陽。」
僕と光希は反対したが、佐久間に負けて3人のデートが始まってしまった。
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