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番外編 誠人の場合8
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光希side
それ以来、誠人さんは週末の誘いをして来なくなった。
「誠人さん、今週末は…」
「すみません、もう週末の約束は無かった事にしましょう。」
誠人さんはそれだけ言うと忙しそうにこの場を立ち去った。
たったそれだけの会話で、俺の毎週の楽しみが終わってしまった。
「……うぅ」
やばい、泣きそう。
誠人さんに嫌われたかもしれない。
そんなの嫌だ。
「おーい、瀬名〜!」
…今は聞きたくない声がする。
「…。」
「瀬名〜、聞こえててんだろ?」
「……なんだよ。」
「えっ、お前泣いてんのか?」
「うっせー、誰のせいだと思ってんだ!アホ!!」
「え、俺のせいなのか?」
とぼけたような顔しやがって。
腹が立って、俺は陽を睨みつける。
「お前が誠人さんとのデート邪魔するからだろ!ってか婚約者同士のデートに付いて来るやつがあるか!!」
「…婚約者?」
もしかしてこいつ、知らなかったのか?
そういえばこいつは高校から入って来たんだよな。
…そうか、知らなかったのか。
「そう、俺と誠人さんは親が決めた婚約者。」
「好きなのか?メガネ君の事。」
「はっ、はぁ!?」
俺の顔が一気に熱くなる。
なんでこいつはこう、簡単に聞にくい事を聞けてしまうのだろう。
「…俺は、好きだ。誠人さんは多分、俺の事そうゆうふうに見てないと思うけど。」
そう、自分で言っていて凄くへこんだ。
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