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番外編 誠人の場合9
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さっきのは、さすがに冷たくしすぎた。
光希の事、佐久間より知らない自分にムカついて、
光希と仲の良い佐久間に嫉妬して。
さっき光希の週末の誘いを断ってしまった。
その時の僕は、きっとひどい顔をしていただろう。
光希を悲しませたかもしれない…
謝りに行こう。
僕は少し大人気なかった。
僕は1度歩いてきた道を引き返した。
光希はさっき僕と会話した場所から移動していなかった。
「光希さんーー」
声をかけようとしてやめた。
佐久間もいたからだ。
なんの話をしているか分からない。
でも、凄く嫌な予感がした。
佐久間と一緒にいる光希はコロコロと表情を変えた。
何を話しているのか、涙目のまま佐久間を睨みつけ、
そして、顔を赤らめた。
あぁ、なんだ。
光希は佐久間の事が好きだったのか。
あの表情は、どう見ても恋をする顔だ。
僕はこの時初めて、失恋を経験した。
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