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大人になりました5
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兄貴が言っていた通り、首筋の跡は誰にも気づかれなかったが気にしすぎて凄く疲れた。
「佐久間せんせっ!」
「…なんだ、工藤か。どうしたんだ?」
部活終わり、いつもの様に片付けをしていると工藤が駆け寄ってきた。
相変わらず工藤からは犬の耳と尻尾が見えるようだ。
「先生ももう帰るんですか?」
「あぁ、そのつもりだが?」
俺にそんな事を聞いて一体どうしたのだろう。
俺は首を傾げる。
「やったぁ。じゃあ俺と一緒に帰りませんか!」
「…え」
「ダメですか…?」
「うっ…だめ、じゃない…」
小動物の様な工藤に上目遣いで言われれば断るのが申し訳なくなって断れなかった。
「本当に俺と帰っていいのか?友達と帰った方が…」
「いいんです!あいつらとは何時でも帰れるので。」
俺達は並んで歩く。
「工藤の家はこっちなのか?」
「はい。方向一緒でよかったです!」
嬉しいそうに工藤は笑う。
昨日工藤からは尊敬していると言われたが、どうして俺なんかをこんなにも慕ってくれているのだろうか。
確かに全国に行った事はあるが、俺より強い奴なんて他にもいる筈だ。
「あっ、先生!コンビニでなんか買って行きましょう!」
「寄り道はしない方が…」
「いーじゃないですか!」
俺は工藤に強引に腕を引っ張られ、コンビニでチキンを奢らされた。
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