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フェリクス/ガストン×ミシェル
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誰かが部屋の扉をノックした。
ブランシュが扉を開けた。廊下にいる給仕と話しているようだ。
彼はワゴンを、給仕を部屋に入れないようにして、自分で中に引き込んだ。
そのまま、テラスのそばの食卓へ運んでいる。
カップに注がれるコーヒーの香りが、ミシェルのところまでただよってきた。
衝撃が過ぎ去ると、ミシェルの中に憤慨の念がわきあがった。
まったくなんという鉄面皮な人だろう、と思う。
まずはぼくに謝るなり様子をうかがうなりすべきなのに、食事が来たからといってさっさと放り出すなんて。
ややあって、また部屋の扉が開いた。
今度はフェリクスが戻ってきたのだ。
彼はすぐに、素肌にハンカチだけ巻きつけて、クッションの上に突っ伏しているミシェルを見つけた。
「ブランシュったら」
フェリクスは言った。だが、決して驚いてはいない。
予期していたような、軽くたしなめる調子である。
彼は身をかがめて、ミシェルの顔をのぞきこんだ。
「かわいそうに。痛いことされちゃった?」
「傷は負わせていない」
食卓の方から、ブランシュが口をはさむ。
「そのピンの飾りは比率から言って最適だ。なんなら試してみたまえ」
「いいの? ぼくが試しても」
「するなら早くしろ。おまえが自力で彼を口説き落としたものと思われては困る。おまえはあくまでもわたしの食べ残しを拾うだけなのだから」
「そのとおりですよ、ブランシュ。でも、ぼくの方がいいって言う人もいるんだからね」
フェリクスは笑いながらミシェルを抱き上げ、奥の寝台に運んだ。
広大なシーツに横たえられたミシェルの眼に、青い天蓋が夜空のように見えた。
フェリクスはそっとハンカチの上をなでてゆく。
その手つきはやさしい。
だが起き上がろうとするたび微妙に力をこめて圧迫し、ミシェルが苦しさにひるんで力を抜くまでそのままでいるのだった。
ミシェルは、ピンで犯された時の異様な、自分で制御できない感覚を思い出して、身震いした。
「嫌……」
「うん?」
よく聞こえなかったのか、フェリクスはにっこりして首をかしげる。
「……もう、変なもの入れないで」
「入れないよ。そのかわり、このハンカチをはずしてもいい?」
もうどうにでもなれとばかりに、ミシェルは身体を覆っていたハンカチの合わせ目をつかみ、自ら左右に開いた。
白い、ほっそりした魚のような身体があらわになるのを見て、フェリクスは笑った。
「ちっちゃな妖精の縦笛さん」
ふいに顔を伏せて、中心に口づける。
赤みがかった髪が、ミシェルの胸いっぱいに散らばった。
ミシェルはまたしても仰天した。
これも初めての経験だった。
巨大な唇が下腹にあてられたままゆっくりと開き、ぶ厚い、湿った舌が触れてきた。
ほとんど本能的な恐怖にかられ、叫びが口をついて出た。
「やだっ……食べないで!」
フェリクスはびっくりしたように顔を上げると、軽やかな声をあげて笑い出した。
「食べないよ。ぼく、肉はあまり好きじゃないしね」
彼はミシェルの位置を変えて、寝台の端から脚が垂れるようにした。
自身は寝台のかたわらにひざまずき、腿の間から口づける。
彼は舌先で、ふた粒の珊瑚のような睾丸を転がした。
覆いかぶさる姿勢をやめてくれたので、今度はミシェルの眼に彼の前髪と、伏せた睫毛が見えた。
「大丈夫だよ、縦笛ちゃん。力を抜いて。咬んだりしないから……」
やさしく吸われ、舐められているうち、ミシェルは恍惚としてきた。
それはどこか危機的な感覚だった。
たとえ相手に悪気がなくとも、何かのひょうしに顎を閉じ合わせたとたん、ミシェルのあわれな象徴を根元から切断しないとも限らない。
ちょうどギロチンの刃の間に自分のものを差し込んで、あやうい快感に身をゆだねているようなものである。
フェリクスはミシェルの腿の内側を親指の腹でさすりながら、すこしずつ大きく開かせてゆく。
ミシェルは片方の膝を持ち上げられているのに気付いた。
小さく鋭く、裂かれるような痛みが走った。
「ァ、ウッ!」
何かを奥の方にはさまれ、広げられているのがわかる。
それは、硬く冷たいピンの感触とは違っていた。
「いた…っ、あ、あ…!」
フェリクスは顔を上げ、逃げようとするミシェルの腰を抑えた。
「じっとして」
「……うそつきっ…、入れないって言ったのに……」
「気が変わっちゃった。心配しなくても、小指だから」
小指とはいえ、ミシェルにとってはそれなりに負担だった。
フェリクスもそれをわかっているらしく、唾液で濡らしながらじりじりと埋め込んでくる。
入り口を通り抜けて奥までくると、かえって楽になった。
とうとう指先の関節まで挿しこまれてしまい、ミシェルは恨みがましく彼を見上げた。
フェリクスは悪びれずににっこり笑うと、再び顔を伏せた。
ミシェルの若芽を、舌と唇で、赤く膨らむまで育てる。
「かわいいね。感じてるの……?」
フェリクスはほとんど小指を動かさなかった。
だが舐められて快をおぼえるたび、ミシェルの内部がひとりでに彼を締め上げてしまう。
「皮肉だね。こんなに狭くて熱くていい具合なのに、誰もここに入れないなんて」
フェリクスはささやき、ミシェルの中心にため息の蒸気を浴びせた。
「ああ、きみが普通の大きさだったらねえ」
穿たれた箇所さえ甘く疼く。ミシェルは震え、両手いっぱいに橙色の髪束をつかんで、彼の舌と唇の間ではじけた。
ミシェルは眼を開いた。
食卓の方でブランシュとフェリクスが何事か話し合っている。
やがてフェリクスが皿を持ってきて寝台に置いた。
皿の上にはコーヒーを入れたミルク壺と、取り分けた卵料理の一部、ビスケットのかけらなどがのっていた。
ミシェルはビスケットをかじり、それから腹ばいになってスクランブルエッグを舐めた。
自分専用の、小さいスプーンを持ってきていなかったのだ。
誰かがせわしなく扉を叩く。
ブランシュとフェリクスはあいかわらず食卓に座っている。
だが食器は片付けられ、かわりに大量の五線紙が散らばっている。
フェリクスが立ち上がって、扉を開けた。
「ガストン? 遅かったね」
入ってきたのは、昨夜ブランシュのそばにいたもう一人の仲間――背の高い、浅黒い顔の男だった。
彼は戸口でブーツを脱いだり、浴室で水を流す音をさせたりしながら、他の二人に向かって馬を借りて遠出したこと、丘の上の城館を見たことなどを話している。
そのうちにテーブルの上にあったオレンジをかじりながら、ぶらぶらと寝台のところまでやってきた。
ガストンと呼ばれているこの若者は、ミシェルを見つけて足を止めた。
「おや。こいつは、昨日の酒場の……」
「そうだよ」
フェリクスが、含みのある、笑いをはらんだ声音で言う。
「わざわざ訪ねてきてくれたんだよ」
ガストンは手を伸ばしたかと思うと、いきなり、ミシェルの身体を覆っていたハンカチをぺろりとめくった。
「何してるんだ? 服は?」
「あそこだ」
ブランシュが飾り棚をあごで指す。
「意地の悪いやつだ。さてはおれがいない間に二人で楽しんだな」
「楽しんでなどいない」
ブランシュがしれっと言う。
「飾りピンは楽しんだかもしれないがね」
「ぼくはここを受け入れてもらっただけだしね」
フェリクスが小指を立ててみせる。
ガストンはにんまりと笑う。
「なるほど。だったら、そろそろ本物を味わわせてやらないと」
するとブランシュは、残酷にも、声をたてて笑った。
「それはやめておきたまえよ。おまえのものでは、彼の腹を裂くどころか咽喉元まで貫き通してしまうだろう」
ガストンはふところをさぐり、銀と真珠でできたブローチを取り出した。その下部についた飾りを外し、ミシェルの目の前にぶらさげてみせる。
それはいくつかの真珠を連ねたものだった。
「なら、これをプレゼントしよう。飲み込めた数だけ、おまえにやるよ」
「無茶しないでよ」
部屋のどこかを歩きながら、フェリクスが言っている。
「彼、すごく繊細なんだから」
ガストンはミシェルを小脇にかかえて、浴室に運んだ。
化粧台の前のスツールに腰かける。
そしてミシェルを、自分のひざの上にうつ伏せに横たえた。
ミシェルは床の、青と白の幾何学模様のタイルを見下ろしていた。
素肌に乗馬用の革ズボンがこすれる。革の下には腿の硬い筋肉が感じられ、まるで丸太の上にねかされているようだ。
「なんだい、生娘みたいなきれいな尻をして。たっぷりかわいがられたんじゃなかったのかい」
言いながら細い腰のふたつの丸みを、片方の手のひらにすっぽりとおし包んでしまう。
そのままいやらしく揉まれて、ミシェルはうつむけた顔を真っ赤にした。
ガストンはいきなり、二本の指をそろえて、つぶらな尻をぴしぴしと打った。
ミシェルは酒場の主人にさえ、そんなことをされたことはなかった。
叩かれるうち、その刺激で小さな陽根が反応してしまう。
ミシェルは自分で自分に驚き、痛みというより羞恥にさいなまれた。
「よしよし、熟れてきたじゃないか」
尻のふくらみの間を押し広げられ、ミシェルはびくりとした。
上半身をひねって振り向くと、ガストンは小ビンの中から、オイルを滴らせている。
液体がとろとろと、丘の浅い谷間をすべってゆく。
ガストンは最初の真珠を押しあててきた。
蹂躙され、まだ異物感の残っている後ろに、次々と真珠の粒が押し込まれた。
ミシェルはズボンの革をにぎりしめてしがみついた。額に冷や汗が吹き出てくる。
「まだ三粒だぞ。あと一粒残ってる」
一連になった飾りの最後の一粒を、むりやりミシェルの中に押し込む。
たまりかねたミシェルが真珠を出しそうになると、それを再び押し戻す。
いっぱいに詰め込まれた異物の感触に、ミシェルは吐き気すらおぼえた。
下腹が硬い腿に押し付けられて圧迫されているために、よけいに苦しさが増す。
ガストンはミシェルの肩をつかんで引き起こし、一方のひざにまたがる形にさせた。
ミシェルはまっすぐに座っていられず、腹を押さえて前かがみになった。
涙がぽたぽたと滴って、革ズボンに染みをつけた。
ガストンはミシェルの顎をつかんであおのかせた。
濡れた目をのぞきこみ、半開きであえぐ唇を指でなぞる。
「苦しいか?」
ミシェルは頷いた。
するとガストンは、自分のズボンの釦を外して前を開いた。
強烈な雄の匂いを放つ褐色の陽物が、だしぬけに目の前にそそり立った。
その長さときたら、ブランシュがミシェルの「咽喉元まで貫き通す」と評したのもあながち誇張ではない。
ミシェルはすくみあがった。
相手はミシェルのゆうに三倍はあろうかという身の丈なのだから、その逸物も相応の大きさであるのは当然だ。
しかし、いざ自分の持ち物よりもはるかに巨大なものをこうして目の前に見せつけられると、なんともいえずいやである。
気味悪さと同時に、完全な敗北をつきつけられたような屈辱がこみあげてきた。
まったく健康で、おそらく人並み以上であろう肉体が、祝福されざるミシェルを嘲笑っているようだ。
「舐めな。おれを満足させたら、その真珠を出してやるよ」
ミシェルは首を振った。
ガストンは、ミシェルの両手首をつかんで頭の上でひとまとめにした。
ミシェルは、上体を伸ばされるのをいやがって抗ったが、力でかなうものではない。
むりやり腕を高く吊り上げられ、いっそう苦しい体勢にさせられる。
「これは何だ? ひよこのしっぽか?」
内側からの刺激で勃ちあがってしまったものを、指先でつつく。
ミシェルはとびあがった。
ガストンはさらにその指を後ろから腰の下にさしこみ、いっぱいに異物を詰め込まれた蕾をいたぶりはじめた。
「だめ、だめッ」
ミシェルは身悶え、許しを求めて叫んだ。
「言う通りにするから!」
両手が解放されると、ミシェルは楽になりたい一心で、彼にとっては教会の円柱にも等しい陽物を抱きかかえた。
おずおずと舌を這わせ、両手でなぞる。
しかしどうやら、相手はミシェルが何をしようとくすぐったいだけらしく、しきりに笑い転げている。
「もういいよ」
彼はミシェルを引き離し、化粧台の、畳んだタオルの上に乗せた。
横向きに寝かせ、L字型に腰を折る。
そして、ミシェルの腿の間に自分の陽物をさしこみ、鋸でも引くように動かした。
姿勢からいくぶん楽になり、ミシェルはいっとき息をついた。
だがあいかわらず下腹は重苦しく張りつめて、揺すられるたびに中で真珠が動く。
内腿のみならず、腹も胸も、そしていまや硬くふくれている小さな芽も、脚の間にはさみこまれた太い柱で幾度となく擦られる。
立て続けに翻弄されたあとでまた追い詰められ、しだいに意識が混濁してきた。
奥の方から甘い痺れが、闇色の蜜のように下肢をひたしてゆく。
とうとうミシェルは自分から巨根を抱きしめ、下腹を押しつけた。
錯乱しそうになり、苦しさとないまぜになった異常な感覚に圧倒されながら、なおも昂ぶり続ける。
ガストンはミシェルの顎を打つほど深く突き、引き抜いた。
罠にかかった白テンように悩ましくうねる身体に、大量の雄の液を浴びせる。
その息詰まるような匂いと、絶頂の狂乱の中で、ミシェルは下肢の間から次々と真珠を吐き出しながら気を失った。
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