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トラ先生絆される
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「あたしの脳ミソは性感帯だらけの胃袋じゃないのよっ…!」
気不味い様子で不貞腐れながらトラ先生が呟かれる。
頬を膨らませているものの、それでもダイニングテーブルにちょこんとおとなしく腰掛けてくれているのは
「…はい。次は、お醤油を試してみてくださいね。」
玉子好きなぼくが最近ハマっている卵かけご飯をトラ先生にも食べさせたところ、お気に召したようで絶賛おかわり中です。
激情したぼくに押し倒されて、気が済むだけ身体を弄りまくられスイッチを全開に入れられた挙句に疲労で寝落ちしたぼくに、生殺し状態の苦行を強いられたトラ先生は翌朝目覚めるや涙目で
抗議されました。
「ひどいわっ、あんな殺し文句であたしを誘惑して置き去りにするなんてっ!!」
ぼくは昨夜の醜態を思い出し申し訳なくなり、トラ先生と一緒にお風呂に入って労い宥めて一度だけ立ったまま後ろから激しく挿入されました。
「青のりと削り節もかけると美味しいですよ。」
前にここでお好み焼きを作ったときの残りを思い出し、キッチンに取りに行く。
ついでにステレオのCDチェンジャーを操作してDD Dumboの『Tropical Oceans』をリピート再生する。何度聴いても心洗われる楽曲だとおもう。
「ただのご飯と玉子だけなのに、何故るうちゃんが作るとこんなに美味しいのかしら?」
トラ先生の正面に座ると箸を止めて不思議そうに訊ねられる。
ぼくはにっこり笑いかけて、
「愛が入っているからですよ。気に入っていただけてよかったです!」
「……どうやって作るの?」
トラ先生もつられて苦笑いを浮かべられる。
まず温かいごはんに玉子の白身だけをよく混ぜ合わせる。そのあとに黄身と少量の醤油を加えてムラなく混ぜたらふわふわで濃い卵かけご飯の出来上がり。
あとは天然塩やだし醤油などを足して自分の好きなように食べればよいですよ、と説明する。
「あたしの料理のレパートリーがふたつになったわ。」
「じゃあ今度、ぼくの腰が立たなくなったら作ってくださいね。」
トラ先生は一瞬きょとんとぼくを見てから、猫目を細められて
「ふふっ、飽きるくらい食べさせられる羽目になるわよ。」
意地の悪い笑顔をつくられました。
機嫌が直ってよかったです。
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