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トラ先生の襲撃③
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「ねぇ、るうちゃんまだかしらっ?」
コンコンとノックの音のあとに扉の向こうから声がかかる。
トラ先生はとっくにお風呂から出られていたようで、早く早くと催促される。
「開けてもいい〜?」
「いいですよ…。」
ぼくは腕を組み、大理石の洗面台に軽くもたれかかって返事をしました。
薄いミントグリーンのスリップワンピースを着て、頭にふわふわのロングウィッグを被った自分の姿を鏡で確認して、決定的な違和感に気が付く。
トラ先生がどうして女の子の格好で誘惑して欲しいと言われたのか…。
「んもうっ、待ちくたびれちゃったわよ〜!」
脱衣室につながる扉が勢いよく開き、ぼくの居る洗面所にトラ先生が姿を現される。
「………。」
ダウンライトの下、ぼくは組んでいた腕を解いて洗面台に片手を付いて
「どうですか?」
目を見開いて静止しているトラ先生を見つめて感想を覗う。
「かっ、」
「…。」
「かっ、かっ、かっわいい〜‼‼」
トラ先生に飛びつかれ、ムギュウっと抱きしめられる。
「ああんっ、かわいらしいわ!本物のお人形さんみたいよっ!」
長い栗色の髪の毛をまとわり付かせると、辛うじて平坦な胸と筋肉質な腕を隠すことができました。
「なんて可愛いの!あたしの天使ちゃんっ!!」
顔をすり寄せられ、抱きしめる力が強くなる。
…苦しいです。
「トラ先生、ぼくのヤキモチはかわいくないですよ。」
ふっと抱きしめられる腕の力が抜けたすきに、ぼくはトラ先生の首に手を回す。
じっと見下される猫目がすうっと細められて、困ったようにトラ先生はにっこり微笑まれる。
「…るうちゃん、気がついちゃったのねぇ〜。」
ぼくは無言でトラ先生の首にかじり付く。
「きみのそういうところがとても好きよ。」
ひどく真面目な声音で囁かれ、もう一度ぎゅっと抱きしめられる。
「ここで襲っていいかしら?」
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