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トラ先生と朝ごはん①
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シュンシュンとガスレンジにかけたホーローポットから沸騰を知らせる音がすると、小さくかけているNina Simonの歌う『Feeling Good』が耳から遠退く。
シンクに身を預け組んでいた腕を伸ばしてスイッチを切り、耐熱硝子のカップにセットした一人分のドリップ珈琲キットに静かにお湯を注ぎ込む。
忽ちに珈琲の芳香があたりに漂い鼻腔をくすぐる。
低音の朗々とした歌唱が耳に戻ってきた。
琥珀色の液体が抽出されるとセットを外し、淹れたての珈琲を口に含む。
溜飲し、ほっと息を付くと児虎(ことら)は
奥の寝室で欲望のままに自分を求め、あられもなく乱れた愛しい恋人の為に朝食の準備を始める。
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