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トラ先生悶える④
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今日のデートは少し遠出をする予定で、トラ先生とのドライブをぼくはとても楽しみにしていたのですけれど… …。
トラ先生の提案で英語で会話をすることにしたまではよかったものの、まさか二人きりの車中でも英語で話すとは思ってなくて、見事なネイティブスピーカーぶりに《少しは話せるわよ、》舌を巻く。
…謙遜の範疇外だよ、トラ先生。
気になったのでアメリカのどこの大学に居たのか訊ねてみると、
「Harvard.」
とあっさりした返事が返ってきました。
なんていうか、もう…
ぼくの通っている学校の生徒はかなりお金持ちの家の人間ばかりで、国内の大学に進学することはほとんどなく、ぼくも両親の居るフランスか少し前まで住んでいたイギリスか、二番目の兄が居るアメリカの大学にするか決めかねているので参考に訊いたまでだけれど…
前方を見据えて運転する姿や、話しながらちらりとこちらに笑顔を向けたり、ときどき手を伸ばしてスキンシップをしたりと仕草はいつものトラ先生なのに、女言葉を話さないだけで雰囲気ががらりと変わる。
おかげでぼくは調子が狂いっぱなしで、本当に女の子になってしまったみたいにトラ先生にドキドキして、上手く喋れなくて困ってしまった。
お昼を少し過ぎたくらいに山間の大きな湖に到着して、予約してあった湖畔が見下ろせるレストランでグリル料理をご馳走になる。
そのあと湖を周遊する遊覧船に乗ったときは、甲板でトラ先生にずっと後ろから抱き締められ、遊歩道を恋人繋ぎで散策したりと、普段人前では出来ないカップルらしいデートを満喫することが出来たのに、ぼくは終始ドキドキと胸がときめいてしまってその度に赤くなったり、視線を反らしたりと自分でも呆れる照れようでした。
トラ先生はそんなぼくの様子を、ニコニコといつものように優しく笑って見てくれました。
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