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翌朝はチェックアウトと観光のため早めに準備した。涙達と合流して、フロントへ向かう。
なんとなく涙の歩き方はぎこちない。
雪「……帝先輩?」
にっこり笑って帝先輩を見る。
さっと青い顔で目線を外され、明後日の方向を見る。首もとの赤い痕も見えてますけど?
はぁー、とため息を吐く。
なにも気付かない涙は早く早く、とうきうきで外に出ようとしている。
それから、みんなで街を一周して帰りの新幹線に乗って帰路についた。
皇「…雪、雪。起きろ。」
はっと目が覚めると、隣の皇先輩にもたれたまま寝ていたことに気づく。思ったより疲れていたみたいだ。
雪「あ、すみません!」
バッと起き上がり、頭を下げる。
頭をポンとされて。
皇「大丈夫だ。それよりそろそろ着くから準備しような。」
はい、と答え向かいの席を見ると涙と帝先輩が寄り添って寝ていた。
雪「ふふ、起こすの可哀想ですね。」
皇「……ホントにな。」
あ、と思ってチラっと皇先輩を見る。
少し眉が下がっているけど、悲しい顔まではしていない、かな。
二人を起こして、新幹線を降り、それぞれの家へ向かう。
夏休み最後の楽しい思い出となった。
それから、夏休み最後の一週間は涙の宿題で大忙し。僕は終わっていたけど、涙は全然手をつけていなかった。一応進学校なんだからさ、やっときなよ、ってため息をついた。
部活以外の時間はひたすら涙の家へ通う日々。
その間、帝先輩は立ち入り禁止にしたのは、言うまでもない。
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