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どれぐらい、そうしていただろう。
抱き合って、たまにキスをして。
会話もせず、ひたすらに相手と温もりを分けあう。
皇「雪、泣かせてごめんな。」
雪「いえ、僕もひどいこと言ってごめんなさい。」
皇先輩の脚の上で横抱きに抱えられている。
そっと肩に頭を預けて、胸元にしがみつく。
何度も目元にキスされて、涙のあとを消そうとする。なんか離れがたい。
皇「…雪、明日の予定は?」
明日?土曜日か…。
雪「週末はなにも予定ないです。」
皇「雪の家に行ってもいい?俺の家でもいいけど…今日は離れたくない。」
嬉しい…。同じ気持ちでいることが幸せで。
でも、皇先輩の家…気になるけど、今日はちょっと疲れたから、緊張しないよう僕の家にしよう。
雪「僕も同じです。お母さんいるけど、それでも良ければ家に来ませんか?」
最後に長いキスをして、立ち上がる。
外は暗くなっていた。
手を繋いで、それぞれの教室にいって荷物をまとめる。家までの帰り道もずっと手を繋いでた。
暗闇が隠してくれる。
うちに上がって、二階へ案内する。
さすがに泣きすぎと叫びすぎで、のどが乾いてる。
下へ飲み物を入れに行くと、メモがあった。
『雪へ
急に打ち上げに参加することになりました。
ご飯は作ってあるので食べてください。
早めに帰るようにします!ごめんね。
母より』
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