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イケメン教師は、生徒に首輪をつけられる
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風紀委員長が小坂の首を撫でた。さっき、あんな風に拒んでしまったのに、風紀委員長の手は優しかった。やはり、彼は余裕のある男なのだ。いや、そんな風に期待してはいけない。これから何をされるか、わからないのだ。
「大丈夫かな。これでも柔らかい革を選んだんだが、少し頑丈すぎただろうか」
風紀委員長が選んでくれたのか、と小坂は思う。
「ワイシャツの上からはめるか?」
「それだと脱がせられなくなるな」
生徒会長と風紀委員長は仲良く相談している。話の内容はともかくとして、二人にとってはいいことだ。
「ああ。最初から全裸なのも面白くないだろう」
「僕らといる時は全裸でかまわないと思うがね」
どんな内容であれ、二人は学生時代の貴重な友情を育んでいるのだ。自分の出る幕ではない。さっき、彼の告白を遮って、正解だったのだ。
「そうだな。犬は全裸でいるべきだ」
「ただ、部長たちに供与するときには、服というラッピングがあった方がいいだろう」
これでよかったんだ。こういう形の愛もある。
「脱がせる楽しみもあるからな」
生徒会長と風紀委員長は話し合いながら、小坂の首に首輪をつけた。
「似合うと思わないか? 宮本くん」
首輪をつけた姿を、クラス担任の生徒、宮本に見せられた。なかなかの屈辱だ。だが、宮本だって恥ずかしいだろう。
「先生は……どんな格好をしても、イケメンです……」
案の定、宮本は、かわいそうなくらい、恥ずかしそうに、赤くなって答えた。
「宮本くん。君はまだ、そんなことを言うのだね。昨日、先生にあんなことをしたりされたりしておきながら」
生徒会長は、あきれたように言った。
「見てごらん……。首輪をつけただけで、勃っているよ」
風紀委員長が指摘した。
「とんだマゾ先生だな。キスでもしておけ」
生徒会長が言い終わらないうちに、風紀委員長は小坂に唇をつけてきた。
「ん……」
舌をからめあうと、ほのかにミントの味がした。
「いいなあ……抱きたいよ」
風紀委員長は嘆息した。風紀委員長にそう言われて、小坂はゾクゾクした。
「取り引き道具なんだから、僕たちは使用を控えよう」
生徒会長は冷静なようすで言ったが、
「残念だなあ」
と、風紀委員長は未練そうに、いつまでも小坂を優しく撫でた。犬。そう犬だ。その優しい撫で方は、愛犬を愛撫する優しさだ。期待なんか、してはいけない。小坂は唇を噛んだ。
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