アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
イケメン教師、駅で校長と待ち合わせる
-
翌朝、小坂は駅で校長と待ち合わせをした。駅は通勤通学の人波でごった返している。小坂は腕時計を見た。まだ電車の時間には少し間がある。
厚ぼったい手が、上の方から、ふいにグイッと小坂の肩をつかんだ。
振り返ると、トレンチコートに帽子を被り、サングラスをした男がいた。すわ怪しい男、痴漢か!?と身がまえた。
「何をするんです」
小坂が、きっとなって手を払おうとすると、男は片手でサングラスをはずした。
「神崎校長……」
見慣れた顔だった。小坂はほっとするも、どうしてそんな格好なんですか、と校長をなじりたい気分だった。
「声が大きいよ」
校長は再びサングラスをかけた。
「せっかくのチャンスを、逃しはしないよ」
駅は通勤のサラリーマンたちでごったがえしている。喧騒の中、校長は小坂の耳もとに言葉を吹きこんだ。
「君と電車に乗るなんて、めったにない機会だろう?」
いやな予感がした。
「何しろ君ときたら……」
校長は小坂の顔を見てフッフと面白そうに笑った。
「何ですか」
おおかた小坂が痴漢にあいやすいことや、電車に乗りなれていないことを笑っているのだろう。小坂は、きまりが悪くなって、プイと顔をそむけた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
135 / 143